株式会社タイム・エージェントさんの調査による、東京BRTさんのバス自動運転(正着技術)導入の実証実験に参加してきました。

正着技術とはバス停と乗降り口を自動で幅寄せする技術で、今回は手動(通常)運転と自動運転との差を体感してきました。

試験に使用されたバスは水素エネルギーの燃料電池で走るので、排出ガスは全くありません。とても静かでクリーンな環境配慮型のバスになります。

バスが歩道脇に停車しているところを写した写真。折りたたみ収納式のスロープが展開されている

先に、手動運転で縁石にタイヤを付けながらの幅寄せで、車両からスロープを出した状態で乗降りします。
この状態でも段差は抑えられているので、車いすユーザーやベビーカーに大きな負担は無いようですが、スロープ幅には限りがあります。

スロープからバスに乗車しようとしている車いす利用者。介助者が後ろから押している

次に、自動運転による幅寄せです。自動運転システムはバスに装着されたカメラで道路上の破線を読み込みながらコントロールします。

車道を写した写真。路面に、普段見かけない薄緑色の破線が描かれている

ご覧の通り、運転手さんが手放し状態でバスが幅寄せされています。 コレはビックリでしょ~!

自動運転バスが、あらかじめスロープがついている停留所に止まろうとしている写真

乗降り口とバス停の差は・・・ご覧の通りにピタリと。

スロープ付き停留所とバスの乗り降り口の隙間を撮影した写真。折りたたみ式スロープを使わなくとも安全に乗降できるほど接近していることがわかる

スマートホンの計測アプリで測ったら、わずか4センチほどです。

スマートフォンの画面キャプチャ

乗降りは車いすの前輪に引っかかる事も無く、乗降り口の幅も気にする事も無いようです。

折りたたみ式のスロープを使わずに停留所からバスに乗車しようとしている車いす利用者

幅寄の距離をゼロに出来るのか聞いてみたところ・・・技術的に可能ですが、安全面を配慮し4~5センチ開けているとの事です。
​​​​​​バス停の縁石も緩やかになっているのは、そういった安全を考慮した工夫みたいです。

停留所の縁石とバスのタイヤとの距離感が伝わる写真

自動運転技術は日々進化し続けています。もうすぐ自動運転で車いすやベビーカーが安全で負担なく、乗降り出来るバスが街中を走る時がきますね。

※動画をアップしました➡コチラへ

 

写真・文:板さん