今年もやってきます。バレンタインデー!
チョコレートが爆発的に売れる日。
チョコレート専門店はもちろんのこと、日本中のデパートが一年に一度、売り上げを伸ばすために全勢力傾けてがんばる日でもあります。デパートの担当者が、おいしいチョコを目指して世界中を駆け巡る。バレンタインとチョコレートの組み合わせは、ずいぶん前からのことでしたが、こんなに盛況になったのは、デパートがフェアをスタートしてからですね。パリでチョコレート販売の関係者に言われたことがありました。
「フランスでこんなにバレンタインシーズンにチョコが売れるようになったのは日本のおかげ。バイヤーが大勢やってきて買い付ける。フランス人も気になるじゃない」
日本のバイヤーはすごいですよ。南フランスの田舎の小さな港町、ETELの小さな店のチョコが、日本のデパートのフェアに出店していたときの驚き……いやはや熱意に感動してしまいました。バイヤーさんのアンテナはすごいな~~~。
世界のパティスリーの作る高級チョコはおいしいに決まっています。
でも高い!高い!
チョコレートの手作りは面倒ですが、今回は意外と簡単なチョコレートを2回に分けて紹介します。
最近、おしゃれなバーが人気ですね。
そこで見かけるのが、ウイスキーとチョコレートの組み合わせ。ウイスキーの主原料、麦の風味がチョコレートの主原料のカカオ、バター等にマッチするから、ウイスキーとチョコレートはとても相性が良いのです。今年のValentine、本命の彼には手作りチョコとウイスキーのボトル、ミニチュア瓶セットを組み合わせてプレゼントしてはいかがですか。
1回目は『オランジェット』
オレンジピールをテンパリングチョコレ-トに浸してコーティングした人気のチョコレートスイーツ。これも作り方は簡単です。テンパリングをマスターすれば失敗のない手作りチョコレート。
■材料(20枚分)
オレンジピール(オレンジのシロップ煮).........20枚
■テンパリング
ビターチョコレート(カカオ分70%)...........200g
※カカオ分は好みのもので。苦みが苦手な方はカカオ分40~50%、ミルクチョコレートなどで作りましう。
■下準備
・チョコレートはそれぞれ細かく刻み、こし器でふるい、粉状のチョコレートを10gとる。
■オレンジピール(オレンジのシロップ煮)
オレンジ、グラニュー糖、水飴、ホワイトキュラソーなどでじっくり煮込んだもの。輪切りや棒状に切ったものもある。チョコレートのオランジェットや焼き菓子の生地に練り込んで使う。香りも豊かで、濃厚で苦みのあるチョコレートコーティングにぴったり。お求めは製菓材料店で。
■作り方
1 オレンジピールを網にのせる。コーティングのシロップがベタベタとして多いときは、網にのせたまま、130℃に温めたオーブンで5分ほど焼いて冷ます。
2 チョコレートをテンパリングする。鍋に水をはって60℃前後になったら火を止める。鍋はチョコレートのボウルを重ねたとき、湿気や蒸気が入らないようにボウルより一回り口径が小さいものを使う。
3 細かく刻んだチョコレートのボウルを鍋にのせる
4 自然に溶けてきたら、ゴムべらでゆっくり混ぜながら溶かし、40℃にする。
5 ボウルを湯せんからはずし、ボウルの底を冷水を入れたボウルにつけ、混ぜながら35℃まで下げる。
6 取りおいたチョコレートの粉を入れ、溶かすようにして混ぜる。
7 31℃になったら、31℃以下の湯せんにかけながらよく混ぜる。
8 ①のオレンジピールの長さ2/3ほどを⑦のチョコレートに浸してコーティングする。
9 ボウルの縁で垂れ流すようにして余分なチョコレートを落とす。
10 オーブンペーパーの上にのせ、室温で固める。
■ショコラショップで多く販売されている細長いオランジェットは、オレンジピールの細長いものを、またはオレンジピールを棒状に切って使用する。作り方は同じ。ビターチョコレートをテンパリングして、オレンジピールの長さ2/3ほどをコーティングして固める。干しあんずで作ってもおいしい。
▼オランジェットにはニッカウヰスキー「余市」を組み合わせてオランジェットはオレンジの皮を砂糖で煮つめて乾燥させ、チョコでコーティングしたもので、日本ではフランス語の名前から「ショコラオランジュ」「オランジェット」と呼ばれています。このオレンジとチョコレートの組み合わせがウイスキー、バーボン、ラム、それらを使ったカクテルにすばらしく合うとか。
ニッカウヰスキーの「余市」の組み合わせが最高だと、ウイスキー愛好者の友人が申しておりました。
一度お試しを。
2回目はウイスキーの定番おつまみ、ナッツのチョコレートコーティングを紹介します。
Ⓒupon factory cooking/morry studio
無断で複写・複製することは、著作権上の例外を除き禁じられています。