7月12日(水)~9月10日(日)まで

「科学で楽しむ妖怪展」

が開催されます。

妖怪は、昔から化け物(ばけもの)、怪異、幽霊、妖(あやかし)などとも言われ、現代においても依然として人々の関心を集めています。

今回の企画展では、妖怪や妖怪のしわざとされてきた様々な事象について、古生物学、自然科学、哲学といった科学館ならではの視点から紹介します。

具体的には、動物の化石や骨格、身近な生き物である昆虫 、火山や雷といった自然現象の比較による観察、さらに人間の脳や心の働きといった観点から検討します。それにより、来館者には科学的な視点を持ち、ふしぎを見つけ好奇心を持つことの楽しさを体験して頂きます 。
また、本企画展の開催期間中には、来館者に探究心の原動力である、ふしぎと感じること、なぜだろうと疑問を持つきっかけを体験頂く参加型のイベントも多数実施いたします。

■第一章【妖怪ってなんだろう?】
①妖怪ってなんだろう?~ふしぎをさがそう~
●左右 5mにおよぶ絵巻物「百鬼夜行」を原寸大パネルで展示。多種多様な妖怪が行列をなしている様子を間近に見ていただけます。また、龍・河童・天狗・一つ目などの妖怪のパネルが、来館者をふしぎな妖怪の世界へと誘います。
「百鬼夜行」とは、妖怪たちが行列をする「百鬼夜行」(ひゃっきやぎょう、ひゃっきやこう)のさまを描いたとされる絵巻物の総称。

●展示物
百鬼夜行(一部)山﨑記念中野区立歴史民俗資料館 提供

②妖怪を科学で解明した妖怪博士って?
●「ふしぎな現象(妖怪)をそのままにするのではなく、自分で考え、行動することが大切である」
東洋大学創立者で哲学者である井上円了(1858~ 1919年)は「妖怪学」を通して、西洋の学問である科学や哲学を人々に分かりやすく伝え、「妖怪博士」として親しまれました。
「こっくりさん」という謎の存在に挑み、これを科学的思考で解明した事でも知られています。

■第二章【科学の視点で妖怪を考えよう】
①動物や化石の骨格と妖怪
●日本の妖怪である龍や天狗、一つ目、そして海外の妖怪であるグリフォン等には、 そのモデルになった実在の生きものがいるとの説があります。
ここではそんな妖怪のモデルになった動物や化石の骨格を様々な角度から観察することで、どのような特徴が妖怪のイメージにつながったのか、古生物学の視点で考察します。

●展示物
龍のモデルになった説のある「マチカネワニ」の全身シルエット 大阪市立自然史博物館 提供 大迫力! 全長約 7メートル 、圧倒される巨大な展示物です。

②自然の観察と妖怪
●妖怪の中には顕微鏡を使った観察によるスケッチが元になったといわれる「虫の妖怪」もあります。
顕微鏡は江戸時代に日本に伝わったとされていますが、当時の木製顕微鏡(複製)を展示いたします。

③自然現象と妖怪
●火山の噴火や洪水、雷、蜃気楼などの自然現象がもとになった妖怪の一例を取り上げ、実験装置や映像を活用して紹介します。人知を超える自然現象や災害から人々が どんな妖怪をイメージし、どのように向き合ってきたのかを考えるきっかけとする展示です 。

④脳や心のはたらきと妖怪
●心霊現象や怪奇現象を脳や心の働きといった科学の視点で探究するコーナーでは、誠文堂新光社の月刊誌『子供の科学』で連載中の「 ミステリーキャッチャーズ 」とコラボレーション。人気漫画で紹介された内容を体験できる展示もあります。
©すい(サイドランチ)
『 子供の科学 』の連載ミステリーキャッチャーズは、超常現象をカガクで解く! 新感覚の謎解き漫画 。

■第三章【身近なふしぎを探究して、あなたも妖怪博士!】
①あなたのまわりの妖怪
●妖怪はあなたの身近な地域にも潜んでいるかもしれません。麻布七不思議、のっぺらぼう、化け猫など港区にも実は妖怪や妖怪にまつわる伝承があります。それらを地図に表した「みなと妖怪マップ 」を展示します。

②あなたも妖怪?
●大型のトリックアートパネルを展示して、まるで妖怪の世界に飛び込んだような体験を通じて、妖怪に親しんでいただきます。写真撮影もできる体験型の展示をいたします 。
提灯お化けのトリックアート

③テーブルサイエンス「みんなで作る新・妖怪百鬼夜行
●来館者に妖怪を描いて頂き、新たに生まれた妖怪のイラストが、全高約3メートル、幅約4メートルの巨大なスクリーンの中を縦横無尽に飛び回る「みんなでつくる新・妖怪百鬼夜行」を開催 。
会期中は毎日10:00~18:00までご予約なしでご参加いただけます。
みんなで作る新・妖怪百鬼夜行

④あなたも妖怪博士!~「妖怪認定証」授与~
●全7つのミッション(クイズ形式)のワークシートを配布。企画展会場内をめぐり、すべてのミッションをクリアした方へスタンプを押印いたします。ミッションクリアの証であるワークシートが「妖怪博士認定証」となりお持ち帰り頂きます。

⑤研究者からのメッセージ~ふしぎに出会ったら~
●今回の企画展 にご協力をいただいた様々な分野の研究者から、「ふしぎに出会ったら?」というテーマで 来館者へメッセージを頂きました。
 


■関連イベント
企画展開催期間中に、下記のイベントを開催いたします。
イベント名:「古生物から探る妖怪」
日時:7月25日(火)
 ①11:00~12:00
 ②13:30~14:30
講師:荻野慎諧氏(徳島県勝浦町参与 妖怪古生物学者)
内容:化け物や妖怪などと伝えられているものの正体を、化石の研究をもとに探ってみましょう。

イベント名:「龍も河童も本当にいた!?~爬虫類の骨格から妖怪を科学する~」
日時:8月6日(日)
 ①11:00~12:00
 ②13:30~14:30
講師:富田京一氏(肉食爬虫類研究所代表)
内容:爬虫類の骨格から見えてくる、龍や河童との意外な共通点。科学の視点で「妖怪」を紐解いてみましょう。

イベント名:「講談師一龍齋春水のこわ~いお話」
日時:8月11日(金・祝)
 16:00~17:00
講師:一龍齋春水氏(講談師)
内容:私たちはどんなポイントで怖いと感じるのでしょうか?講談師が語る少しゾクッとする話しを聞いて、夏の夕暮れに涼を味わってみましょう。

是非、この機会に親子で科学的な視点から、ふしぎを見つけることの楽しさを体験してみてはいかがでしょうか?

 


開催概要
企画展名称:港区立みなと科学館 2023夏の企画展
     「科学で楽しむ妖怪展」
主催:港区立みなと科学館
協力:東洋大学井上円了記念博物館、東京海洋大学マリンサイエンスミュージアム、きしわだ自然資料館、大阪市立自然史博物館、むさしの自然史研究会、山﨑記念 中野区立歴史民俗資料館、北海道大学総合博物館、有限会社浜野顕微鏡、子供の科学 誠文堂新光社、一般社団法人路上博物館、リコージャパン株式会社、株式会社エス・デー、凸版印刷株式会社、徳島県勝浦町参与 荻野慎諧氏、東京海洋大学助教 中村玄氏、明治大学教授 石川幹人氏、早稲田大学教授 平山廉氏
(順不同)
会期:2023年7月12日(水)~9月10日(日)〔休館日なし〕
会場:港区立みなと科学館
   多目的ロビー・常設展示コーナー
 


港区立みなと科学館
所在地:東京都港区虎ノ門 3-6-9
開館時間:9:00~20:00(プラネタリウム最終投影 19:00開始、最終入館時間 19:30)
休館日:毎月第二月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)※臨時休館日あり
入館料:無料 ※プラネタリウムは有料 一般投影(1回分)大人600円/小・中・高 100円
みなと科学館公式サイト:https://minato-kagaku.tokyo/
公式twitter:https://twitter.com/minato_kagaku
公式LINE:https://page.line.me/878gfnob?openQrModal=true
公式youtube:https://www.youtube.com/@user-qe9tu7fh1f

【問い合わせ先】港区立みなと科学館 広報担当
電話:03-6381-5041(9:00~20:00)FAX: 03-3578-3719
e-mail:koho@minato-kagaku.tokyo


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