2024年11月5日(火)13時より東京都港区白金台「東京都庭園美術館」新館 ギャラリー2を会場にて、「東京都」と「東京都歴史文化財団」の共催による「芸術文化へのアクセシビリティ向上」の取組についての記者懇談会が行われた。

▲「東京都庭園美術館」正門前 館名表示板

 2021年東京2020大会開催により文化プログラムのレガシーを継承・発展させた新たな取組を皮切りに、東京都は様々な事業活動によって芸術文化がもたらす感動を誰もが共有できる都市・東京を創出するため、2025年に開催予定の“世界陸上・デフリンピック”も含め、誰もが芸術文化を楽しめる社会へ向け、都が進めている3つの柱となる事業を各担当者毎に発表されました。
 

1)東京都の「芸術文化へのアクセシビリティ向上」の取組について
3つの柱となる事業
〇都立文化施設鑑賞サポート強化
〇民間芸術文化鑑賞サポート助成
〇人材育成芸術文化における手話通訳研修 など
(東京都 生活文化スポーツ局文化振興部文化プログラム担当課長 佐原課長)

2)今年度各施設「鑑賞サポート強化」の取組について
都立文化10施設のあたらしい体制、支援ツール導入や情報保障付きプログラム拡充など、その先にある「だれもが芸術文化を享受する社会へ」
〇来やすく過ごしやすい 文化施設
〇鑑賞しやすい展示・公演
〇発信側へ
(公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京 事業部事業調整担当課長 駒井課長)

3)「東京都渋谷公園通りギャラリー」のご紹介
  共生社会の実現に寄与するアートの取り組み
〇「展示」「交流」「普及」の3つの柱の活動
〇各事業でめざしていること
〇最近の取り組み事例
(東京都渋谷公園通りギャラリー 文化共生課長・学芸員 大内課長)

4)民間団体への「東京芸術文化鑑賞サポート助成」のご紹介
〇支援内容
〇申請者資格
〇対象となる事業 ※事前受講条件など
(公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京 活動支援部支援デザイン担当課長 石綿課長)

5)手話通訳研修プログラムについて
〇今年度の芸術分野の手話研修プログラムの内容
https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/events/67152/
〇本年度の講師紹介
(公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京 事業部事業調整担当課長 駒井課長)
 

●登壇された各担当者の方々

▲佐原 香織(さはら かおり)さん▲駒井 由理子(こまい ゆりこ)さん
▲大内 郁(おおうち かおる)さん▲石綿 祐子(いしわた ゆうこ)さん


 そして、記者懇談会プレゼンテーションの後に行われた美術鑑賞体験ツアーでは、実際に使用されている鑑賞サポートツールなどの展示を体験。


●視覚支援機器を用いた作品鑑賞体験

▲視覚支援機器▲視覚支援機器を用いた作品鑑賞体験する取材人


●さわる小さな美術館

▲触知絵本の制作についての説明を受ける取材人


●建物解説音声ガイド

▲旧朝香宮邸 建物解説 音声ガイド公式アプリ利用案内


●鑑賞サポートツール展示

▲鑑賞サポート付き展覧会資料や手話動画説明タブレットなどの資料が展示

<取材を終えて>
 今回「らくゆく」編集スタッフは、東京都と東京都歴史文化財団による記者懇談会の取材に初めて参加させていただきました。
 各事業を通じて芸術文化へのアクセシビリティに対する理解促進やノウハウ等の蓄積、担い手の育成等が図られており、2025年に開催予定されている世界陸上・デフリンピック大会の時には『芸術文化による共生社会実現』が、より加速していくのではないかと思える良い機会となりました。

関係者のみなさま、取材の際にはご配慮いただきありがとうございました。


文/山本 秀一 写真/寺川 健一