2025年11月15日~26日、きこえない・きこえにくいアスリートのための国際スポーツ大会であるデフリンピックが、日本で初めて開催されます。これを機に声だけではないコミュニケーションについて考えてみませんか。
2月6日(木)から14日(金)の期間限定で、きこえる・きこえない大学生がともに企画・運営したコンセプトカフェ『みるカフェ』が昭和女子大学CAFE3に開設されました。

ココアドリンクにホイップクリームとチョコソース、 I LOVE YOUクッキーをトッピングしたみるカフェでしか出会えない期間限定商品320円などと書かれた看板

みるカフェ限定メニュー

お待たせいたしました こちらのクッキーは手話でアイラブユーを意味しています。などと表示されているUCディスプレイの様子

声を文字に変換するUCディスプレー

東京都生活文化スポーツ局 古屋留美局長のご挨拶

みるカフェが誰もが安心して生活できる東京になるきっかけになればと思います。実行委員会の方々が企画してくださいました。交流の場になり楽しんでいただければと思います。これからもインクルーシブな街、東京になるように取り組んでまいります。

テープカットの様子

テープカットするみるカフェ実行委員小川さんと名倉さん

みるカフェ実行委員石村さんと東京都古谷留美局長

 今回のみるカフェの企画・運営を担った国際手話普及促進プロジェクトを中心とした「みるカフェ実行委員会」の大学生が登壇し、実施の背景や、新しい試みに挑戦することへの意気込みなどを話されました。

「みるカフェ」実行委員はプロジェクト活動を通じて、国際手話、デフスポーツ、ろう文化を学び広めることを目的としています。その背景には価値観や社会背景など様々な方と共存できる社会を目指しています。
 石村さん 前回は「ありがとう」とかの手話を使ってくださったお客さんが記憶に残っています。機器も使えばハンディキャップは気にならなくなります。
小川さん 手話を表現したメニューを学生たちで考えました、是非楽しんでください
名倉さん UC機材を使ってたくさんのコミュニケーションが生まれるのが楽しみです。

テープカットするデフリンピック応援アンバサダー 長濱ねるさん

デフリンピック応援アンバサダー 川俣郁美さん と デフアスリート陸上 山田真樹選手

ご挨拶する長濱ねるさん

 前半のトークセッションと後半の囲み取材のなかで、共生社会のありかたや可能性について、みるカフェに期待すること、デフリンピックの楽しみ方など様々なお話を伺うことができました。

 

デフリンピック応援アンバサダー 長濱ねるさん

前回も音が見えることに驚きました。今年はどんなに進化しているか楽しみです。聞こえない人とも会話できますし、海外の方ともコミュニケーションが取れます。この機会に手話を覚えたい気持ちになれます

デフリンピック応援アンバサダーの長濱ねるさんが手話のサインエールを紹介

みなさんもデフリンピックでは手話のサインエールで選手を応援してください。
だれとでもコミュニケーションできる社会が広まるきっかけにしてほしいです。


デフアスリート陸上の山田真樹選手がガッツポーズ

デフアスリート陸上 山田真樹選手

 みるカフェの再開を楽しみに待っていました。最新機器や筆談、手話、ジェスチャーなどコミュニケーションの方法は沢山あります。そして大切なのが、伝えたい、理解したいという想いです。ぜひ心のコミュニケーションを楽しんでください。
 デフリンピックの見どころは、昨年1・2・3位を独占した砲丸投げもメダルが期待されますし、陸上の4×100m、4×400mリレーではバトンの技を磨いています。
まだまだ限界には来ていません、最高の結果を期待してください。

 

 


デフリンピック応援アンバサダーの川俣郁美さんが手話で話している様子

デフリンピック応援アンバサダー 川俣郁美さん

 みるカフェで使われている機器は音が見えて認識できる、情報共有できるのが嬉しい。お互いの強みを活かしながら交流できれば素晴らしい。
 デフリンピックは100周年記念の大会が東京で行われます。音を使わないで競技するろう者らしいやり方が大変興味深いです。選手たちの輝く姿を見て欲しいと思います。
 認知は高まってきました、沢山の人が来て応援してくれるように発信していきます。

 

 


みるカフェの内覧会でUCディスプレーを使った注文体験するゲストの様子①
UCディスプレーを使った注文体験する長濱ねるさんと注文を受ける実行委員会の方々
みるカフェの内覧会でUCディスプレーを使った注文体験する長濱ねるさんと山田真樹選手と川俣さん

『みるカフェ』内覧会でUCディスプレーを使った注文体験するゲスト

手話クッキーの乗ったドリンクを持って「I Love You 」の手話サインをする川俣さん、長濱ねるさん、山田真樹さん

デフリンピックの手話をする川俣さんと山田真樹さん


※「みるカフェ」について

みるカフェは、音声等の言語を文字に変えて“みえる”化する技術を活用し、きこえる・きこえないに関わらず、誰もが快適にコミュニケーションできる環境づくり、そしてその体験を通して共生社会への理解を促すことを目的としたコンセプトカフェです。2023年11月に、デフリンピック開催2年前を機に原宿にオープンし、12日間で約4,500人が来場しました。

参考:https://www.tokyoforward2025.metro.tokyo.lg.jp/news231130_t/

 

本セレモニーに関する問合せ先

主催:東京都 生活文化スポーツ局国際スポーツ事業部国際大会課
協力:公益財団法人東京聴覚障害者総合支援機構 東京都聴覚障害者連盟
参考情報
第25回夏季デフリンピック競技大会 東京2025
2025年11月15日~26日(12日間)70~80か国・地域、約3,000人が参加
デフリンピック大会の概要
国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)が主催し、4年毎に開催されるデフアスリートを対象とした国際総合スポーツ競技大会
第1回は1924年フランスのパリで開催。2025年大会は100周年の記念すべき大会

特設ウェブサイト
https://www.tokyoforward2025.metro.tokyo.lg.jp/
公式インスタグラム tokyo_forward_2025_official
https://www.instagram.com/tokyo_forward_2025_official/


取材協力 東京都生活文化スポーツ局、みるカフェ実行委員会

写真動画 寺川健一、小川陽一 文 牛田 弘