TOPPAN株式会社が提供する「VoiceBiz® UCDisplay®」の開発者野阪氏に開発目的と今後の展望をお伺いし、導入企業で聴覚障がいの方の活用法を取材しました。今後ITを活用した非音声のコミュニケーションが普及し、さらにユニバーサルな社会が期待されます。

目次

どうして「VoiceBiz® UCDisplay®」を開発しようと思ったのですか

何を目的に導入されたのですか

聴覚障がいの方は使ってみていかがですか

これからどのように展開して行きますか


動画 VoiceBiz®UCDisplay®聴覚障がい者の意見

聴者=聞こえる人


どうして「VoiceBiz® UCDisplay®」を開発しようと思ったのですか

開発者野阪知新さん


野阪知新さん(TOPPAN株式会社 情報コミュニケーション事業本部)
 我々のチームではスマホアプリ型の翻訳サービスを提供し、各種窓口において外国人支援を行ってきました。しかし窓口においてコミュケーションに課題を持っているのは外国人だけではなく、障がいを持っている方々もいらっしゃるので、1台で様々な方とのコミュニケーションを支援できるサービスとして開発を行いました。
 活用の用途は大きく外国人支援と障がい者支援に分かれています。
 外国人支援に重点に導入されているのは「鉄道駅の窓口や切符売り場」「ホテルの受付」「水族館などのレジャー施設」「百貨店やショッピングモールなどの総合案内」また最近では「レンタカーの受付」などで、利用が広がっています。
 障がい者支援目的では自治体の障害福祉課や、こちらのような障がい者を雇用している企業においての面談や作業指示などで活用されています。

聴覚障がい者三浦さんの利用風景
聴覚障がい者井手さんの利用風景

上写真、下動画 VoiceBiz®UCDisplay®利用風景

活用が広がったのはどのような経緯があったのですか?
おもに4つの要素が大きいと思います。
1:透明ディスプレイ活用という近未来を想像される「インパクトのある見た目」
2:インバウンドで「訪日外国人が殺到しており対応が急務な状況」
3:「ユニバーサルが求められる社会的背景」
4:契約前に導入先で実証を行い、使えるかどうか判断いただいていますが、そこで「実用性が評価されている点」です。
これら「見た目、社会状況、実用性」といった条件が重なり、メディアにも多く取り上げていただき、普及につながっていると思います。


東京都チャレンジドプラスTOPPAN株式会社の皆さんにお話をうかがいました
何を目的に導入されたのですか 

導入した高嶋さん

業務設計 高嶋寛幸さん
 障がいのある従業員とのコミュニケーションと、入社希望者や見学者などへの対応に使う目的で導入しました。顔を見て円滑なコミュニケーションが図れています。海外のお客様が来られた時も、翻訳された言葉が見えるので安心です。
 今後は、さまざまな入力方法に対応できるともっと良いと思います。

活用方法を語る大泉さん

クリエーション推進部 大泉貴子さん
 対話の質向上のために導入し、聴覚障がい者との個人面談に使っています。表情を見ながら話せるところが良い所だと思います。意図が正しく伝わっているのかが文字と様子で見えるのは良い点だと思います。
 

動画 VoiceBiz®UCDisplay®導入者の意見

特例子会社=障がい者の雇用に特別の配慮をした子会社


聴覚障がいの方は使ってみていかがですか

感想を伝える井手さん

DTPグループ 井手未津紀さん
 文章と顔が一緒に見えると表情によって相手の想っていることも汲み取れるので良いと思う。自分が言いたいこともキーボードで入力できる。変換速度がもう少し早くなると良い。

 役所や病院では大切なことを話すので、「VoiceBiz® UCDisplay®」があると会話がスムーズに進むと思う。今インバウンド需要で海外の方が増えています。これがあれば外国の方とも話ができるかも知れないので期待しています。

感想を伝える三浦さん

スキャングループ 三浦 寿さん
 話すときに相手と筆談では時間がかかる、「VoiceBiz® UCDisplay®」は、話したことがすぐにディスプレイに映るので、すぐに理解でき対話時間が短くなるので良いと思う。僕はタブレット入力に慣れていないので、簡単な方法だったらもっと良い。
 IT機器がもっと広がったらとても嬉しい。これまで大変な思いでコミュニケーションしても、意味が掴めなかったり、ずれていたり、限界を感じていました。それが当たり前でした。
 「VoiceBiz® UCDisplay®」をもっと増やして、IT技術で、世界中が心からつながって、スムーズなコミュニケーションが拡がるのは大切だと思います。素晴らしいと思います。


これからどのように展開して行きますか

展望を語る開発者野阪さん

今後の開発の方向性
 目標は「口頭での会話」と同じ会話スピードに近づけることです。
 難聴者などの話を伺うと、窓口において「嫌な顔をされたり」「最後まで話を聞いてもらえなかったり」「時間がかかり、後ろで待っている人に申し訳なく感じる」などのストレスを感じるケースがあるとのことでした。この原因は「スムーズな会話」ができていないことが問題だと思っています。
 我々はIT機器を使い、だれもが「スムーズな会話」ができるサービス化を実現させることで窓口担当者も障がい者もストレスを感じることのないコミュケーション環境を実現したいと思っており、その最終目標が口頭での会話スピードに近づけることだと思っています。

IT機器を使ったコミュニケーションへの期待
 2025年11月には東京で、デフリンピックが開催され、聞こえない聞こえにくい方とのコミュニケーションを支援する様々なサービスが活用されます。これをきっかけに、このようなユニバーサルサービスの認知が広がり、近い将来には、どこに行ってもユニバーサルな窓口が当たり前のように設置されている社会になることを期待しています。また、私自身その一助になるべく活動していきたいと思っています。
 

ありがとうございました。ますますユニバーサルな社会になっていくように、今後のご活躍を期待しています。


「VoiceBiz® UCDisplay®」公式サイトはこちら

デフリンピック公式サイトはこちら
 

 


写真・動画  寺川健一、小川陽一、狭武雅之