ラーメン愛好者としては、話題のラーメン店は気になるが、遠い、列に並ぶのが大変、車いす入店は困難‥‥などの理由で出かけるのが大変。しかし、メディアはうまい店をどんどん紹介する。一体どんな味なのか気になります。

そんなときに強い味方がうまいラーメン店とコラボした「カップ麺」。

カップ麺の元祖は、安藤百福さんらが研究開発して1971年に世に送り出した日清食品の「カップヌードル」というのは有名な話です。間もなく半世紀となる歴史に触れたい方は、横浜と大阪池田にある『カップヌードルミュージアム』に行くとよいでしょう（バリアフリー対応）。

カップヌードルはお湯を注いで作るのですが、カナダのお土産で頂いたものは、水を注いで電子レンジで作る（※）というもので、熱湯３分に慣れているので、時間もかかるし、味も日本人の好みとは異なるのか、微妙な感じでした。
※日本産はパッケージ構造が異なるので、レンジにかけると火災に繋がる恐れがありますので絶対に試さないようにしましょう。

話が脱線してしまいましたが、普段会社でのランチはお弁当なのですが、毎日用意するのは面倒だったり、飽きたりするので、時折カップ麺にお世話になります。
ここは車いすユーザー特有の事情になりますが、その日の気分に合わせたカップ麺を取り出し、社員食堂のテーブル席で包装を取り、具を入れてスタンバイ（儀式）し、電気ポットのある場所まで持って行き、お湯を注いで…。
さて、ここからがややデンジャラス。『またこいつラーメン食べているよw』『どこのメーカーだ？』『ラーメンじゃなくて、うどん？』という熱いツッコミや視線を感じながら車いすを足漕ぎしつつ、テーブル席に運ぶのは、「ボンバーマン」で敵の襲来から避けるのと似ています。そういう意味では、まだカップ麺はバリアフリー化が進んでいないところかもしれません。
蓋が再密閉できるようになるなどのハード面の進化を期待しつつ、当面は他の方にお願いしてソフト面で対応するのが良さそうです。

しかしそんな儀式と試練を乗り越えても毎回同じようにはゆかない。なぜなら賞味期限が迫って鮮度が落ちていたり、お湯の温度が一定ではないため、100℃未満のお湯を注ぐと油臭さが出てきたり、食感がもっさりしたりしますので、完璧を目指すならその辺りにも注意が必要ですね。

節系と豚骨系が好きなのですが、お気に入りをご紹介します。

セブン&アイ・ホールディングスから発売されている「明星 セブンプレミアム 銘店紀行 中華蕎麦 とみ田」は、千葉の松戸にある人気ラーメン店とのコラボレ商品です。以前は幅広のカップでしたが、縦長カップへと変更。ただし、量はそんなに変わらない感じがします。

かやく、粉末スープはすでにカップに入っており、後かけのオイルが添付されているので作りやすいですね。豚骨ベースの濃厚なスープと魚介節粉末のおかげで、薫り高い本格味の逸品です。具もメンマ、ナルトが入っていますし、太麺なので食べごたえバツグン！　
縮れ麺なのでスープも絡みやすいようです。見つけたらついつい大人買いしてしまいます。

他にもセブン系では銘店シリーズが揃っており、コラボする店が入れ替わったりしますので、新商品が出ると大人買いしてしまいます。

お次は『おむすびに合うランキング1位』の商品。2019年4月に発売されましたが発売当初から大人気で供給が追いつかずの状態が続き、2019年8月から再販売がスタートしたアノ商品。

そう、「日清　カップヌードル味噌」です！

カップヌードルのイメージを覆す、3種類の味噌をブレンドした、北海道旭川ラーメンを彷彿とさせる濃厚本格味噌味。味噌ラーメンですのでカロリーが高く391kcal（再販時）なのが気になりますが、その分、人参、キャベツ、ねぎの食物繊維が入っているのでカロリーの罪悪感を少し緩和してくれますね。
そんな便利なカップ麺ではありますが、健康面ではカロリーや塩分、脂肪分など気になります。
最近では健康志向の高まりを受けてか、明星食品より「低糖質麺 はじめ屋シリーズ」、テーブルマークより「ホームラン軒 鶏ガラ醤油ラーメン」などの低糖質・低カロリーを打ち出した商品が発売されています。
特筆すべき商品としては、『カップヌードル』から、2019年3月に「コッテリーナイスシリーズ」が登場しました。ファミコンを彷彿とさせる大きいドットで表記された『糖質・脂質50％オフ』の文字！　ラーメン好きの罪悪感を解消してくれるようなキャッチじゃないですか！
でも満足感は二の次だよねと思い「濃厚！ クリーミーシーフード」を実食してみると、これがまた商品名の通り濃厚でナイスなクリームパスタに近い味。カロリーを通常のカップヌードルの50％オフの176kcalを実現し、レタス４個分の食物繊維が麺に練り込まれているとのこと。これなら毎日食べてもヘーキですね♪

……といいつつ、さすがに毎日というのはアレなので、お酒と同じように休肝日を設ければ、いいかなとも思います。ラーメンに飽きたら「日清デカうま きつねうどん」「明星 旨だし屋 きつねうどん 大盛」などもおすすめです。
健康で楽しいラーメンライフを送っていきましょう！

▲休肝日はカップヌードルTシャツでも着てガマン！

撮影・文／尾道 勝也