雨に包まれた出雲路を後にして西日本の城跡を巡る旅が始まった。島根県の浜田城跡と津和野城跡、山口県岩国市を経て広島県の広島城、三原城跡と城跡を巡り、その晩は三原市にある道の駅「みはら神明の里」で車中泊。


翌朝は久しぶりの晴れ空が広がった。
かつて、会社の先輩から「しまなみ海道の眺めは良いから一度は走ったほうが良いよ」と勧められたことを思い出し、「しまなみ海道」を使って四国へ。11年前に高知県高知市にある高知城と南国市にある岡豊城跡(おこうじょうあと)を見に行って以来の四国の地。
高速道路から望む瀬戸内海の絶景に心躍らせ、愛媛県に初上陸。今治城を巡った後、昼食をとりに新居浜市にある「道の駅マイントピア別子(べっし)」に立ち寄りました。


 

楽しみ方いろいろ!~別子銅山遺産を活かした体験型テーマパーク~

「道の駅マイントピア別子」は、愛媛県新居浜市にある別子銅山※1開坑300年を記念して平成3年(1991年)にオープンした観光テーマパークです。約6万㎡という広大な敷地を活かし、別子銅山の歴史と産業遺産を体感できる施設が充実しています。
園内では江戸時代の採鉱シーンをリアルな人形模型で再現した銅山観光が人気。観光坑道にはトロッコ列車「別子1号」に乗車でき、当時の雰囲気を味わいながら銅山の歴史を学ぶことができます。子ども向けには、砂金採り体験や遊具が揃う「あかがねキッズパーク」(本館エリア)もあり、家族みんなで楽しめます。
旅の疲れを癒したい方には、天然の別子鉱泉を利用した「別子温泉~天空の湯~」(本館エリア)がおすすめ。ゆったりと温泉に浸かれば、銅山のロマンと自然の恵みを全身で感じることができるでしょう。
このほか、バーベキューが楽しめる「BBQハウスあかがねの里」(芝生エリア)、歴史を感じる旧端出場水力発電所、お土産や地元グルメがそろう売店やレストラン「もりの風」、気軽にひと息つける「cafe HADEBA」や「仲持茶屋」、「銅太とはなのキッチン」とさまざまな施設が揃っています。
マイントピア別子は産業遺産もあり、歴史を学び、食を楽しみ、温泉に癒される…、そんな心豊かな体験ができる道の駅です。

※1…別子銅山とは、愛媛県新居浜市にあった銅山。総産銅量は国内第2位の約65万トンで「日本三大銅山(別子銅山(愛媛県)、足尾銅山(栃木県)、日立鉱山(茨城県))」の一つ。
1691年の開坑から1973年の閉山まで283年間、一貫して住友家が経営し(閉山時は住友金属鉱山)、関連事業を興すことで発展を続け、住友が日本を代表する巨大財閥となる礎となった。

道の駅周辺の風景。美しい山々に囲まれています

▲周辺は緑が美しい山の斜面に広がる森と石垣や小径が調和した自然豊かな風景。青空の下、静けさと癒しが感じられます。

旧蒸気機関車「別子1号」。レトロな雰囲気を醸し出してます

▲レンガ造りの本館前に展示されている旧蒸気機関車「別子1号」。レトロな雰囲気が漂い、訪れる人々の関心を惹きつけ、後方には旧客車も連結されてます。

新居浜太鼓祭りで使用されている太鼓台のミニチュア

▲毎年10月16日から18日に開催されている新居浜太鼓祭りのミニチュアの太鼓台。新居浜太鼓祭りは徳島の阿波踊り、高知のよさこい祭りと並ぶ四国三大祭りの一つに数えられています。


 

地元グルメに舌鼓!絶品いのしし鍋

レストラン「もりの風」で食した、別子いのしし肉の陶板鍋(1,850円)。

▲別子いのしし肉の陶板鍋(1,850円)。いのしし肉を初めて食しました。とても美味しかったです。

マイントピア別子に併設された「BBQハウスあかがねの里」で、アウトドア気分満点のバーベキューに挑戦しようとしたものの、残念ながら訪れた時間が14時を過ぎており、営業が終了していました。急遽、館内のレストラン「もりの風」に足を運ぶことに。ここで味わったのは「別子いのしし肉の陶板鍋」。新鮮ないのしし肉を陶板でじっくりと焼き上げる、地元ならではの逸品です。初めて食べるいのしし鍋は、しっかりとした旨味とほどよい脂身が絶妙に調和して期待以上の美味しさでした。旅先での新しい発見と味覚との出会いに、心も満たされるひとときとなりました。

 

探検気分満点!トロッコ列車「別子1号」で行く別子銅山坑道観光体験

  • トロッコ列車「別子1号」乗車
    別子いのしし肉の陶板鍋を堪能したあとに思わぬ発見をしました。それは、敷地内を走るトロッコ列車「別子1号」に乗っての銅山観光ができることです。
    早速、本館1階のチケット売り場でチケットを購入して銅山観光のスタートです。料金はトロッコ列車の往復乗車と観光坑道の見学がセットになっており、障がい者手帳を提示すれば割引も受けられます。
    (通常1,500円。障がい者割引きで1,200円)
    トロッコ列車は本館2階のホームから出発。バリアフリー対応の客車があり、車いすの方も安心して乗車できるのが嬉しいポイントです。時速10kmほどのゆっくりとした速度で約5分間の小さな冒険。車窓からは国の登録有形文化財である中尾トンネルと呼ばれている「端出場隧道(はでばずいどう)」や「打除鉄橋(うちよけてっきょう)」と歴史的なスポットを眺めながら進みます。
    さらに、車内アナウンスは新居浜ふるさと観光大使でもある声優の水樹奈々(みずきなな)さんが担当しており、旅気分を盛り上げてくれます。別子1号乗車体験は歴史とロマンを体感でき、子どもから大人、車いす利用者まで誰でもワクワクできるユニークな体験です。

    トロッコ列車「別子1号」到着時の風景。結構、乗車されるお客さんがたくさんいます

    ▲別子銅山坑道観光の終着駅。左側のホームは降車用、右側は乗車用となっております

    バリアフリー客車の車内。少し狭い感じですが開放的

    ▲バリアフリー客車の車内

    車内の車椅子・チャイルドカースペース。折りたたみ座席と『こちらは「車イス・チャイルドカー」のスペースとなっている為、一般のお客様は座る事ができません。』と記載された注意書き張り紙

    ▲バリアフリー客車にこのような車いすやベビーカーを置けるスペースがあります

  • 別子銅山坑道観光
    トロッコ列車で到着して少し行くと坑道があります。全長は約333m、江戸時代の採掘を人形で再現している江戸ゾーン、明治から大正にかけての別子銅山を巨大ジオラマ(模型)や映像で再現している近代ゾーン、子どもたちが楽しめる遊園地感覚の体験ゾーンがあり、車いすでも安心して見学できるバリアフリー設計になっています。

    観光坑道入口にある橋から撮った風景。緑、水が綺麗で癒されます

    ▲観光坑道入口にある橋から撮った風景

    観光坑道の入口。観光坑道探検スタートです

    ▲観光坑道の入口

    坑道内は別子銅山の歴史に触れることができる展示模型や子どもも楽しめる遊具のアトラクションが揃い、まるで探検隊になったような気分で歩くことができます。足を踏み入れると空気がひんやりとしていて、体感温度はなんと「19.1度」。まるで天然のクーラーに包まれているような快適さですが、長時間いると少し寒いと感じるほどです。
    “見て、触れて、学べる”坑道体験は大人も子どももワクワクしながら日本の産業遺産の一端を味わえるスポットです。

    四阪島の歴史が記載されている看板
    鉱石の数々。あらゆる鉱石があります
    観光坑道内の温度計。『只今の観光坑道内の温度は +19.1℃ 外気との差を体感して下さい!!』と表示されている看板
    坑道内に展示された、当時使われていた電話や通信機器、発信機などの鉱山関連道具。歴史の息吹を感じる貴重な産業遺産です
    鉱山で実際に使われていた、鉱石や資材を運ぶための巻き上げ機の模型展示。産業の歴史と技術の進歩を感じさせる一場面です
    岩壁の前に設置された赤い大型工具は、鉱山で使われていた削岩機の模型。坑道作業の力強さと当時の技術を伝えています
    別子銅山から発掘された金鉱石。大きさに圧倒されました

    列車乗り場で坑道のガイドさんと会話して「銅山、銀山を見に行くなら、生野銀山(いくのぎんざん)※2も行った方が良いよ。」と勧めてくれました。いつか織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の時代に栄えた生野銀山を見学して、天空の城で有名な竹田城を観に行こうと胸に刻みました。(生野銀山と竹田城は同じ兵庫県朝来(あさご)市にあるので・・・。)

    ※2…生野銀山とは、兵庫県朝来市に位置する銀山で戦国時代から昭和時代まで採掘が続いた日本有数の銀山、銅山です。
    織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の時代には幕府の直轄鉱山として栄え、重要な財源となりました。
    明治維新後は明治政府初の官営鉱山に指定され、フランス人技師による技術導入で日本の近代化にも大きく貢献しています。銀や銅のほか亜鉛やスズなど多様な鉱物が採掘されました。
    現在は観光施設として坑道が約1kmにわたり一般公開され、当時の採掘の様子や歴史を学べる「生野鉱物館」「鉱山資料館」も併設。産業遺産や日本遺産「播但(ばたん)※3貫く、銀の馬車道 鉱石の道」の構成文化財にも認定されており、歴史と産業の魅力を体感できるスポットです。

    ※3…播但とは、兵庫県の「播磨(はりま)」地方の中播磨地域と「但馬(たじま)」地方を結ぶ地域を指し、それぞれの地名の頭文字を取って名付けられました。
    播磨地方は、中播磨、西播磨、東播磨、北播磨の4つの地域から構成され、このうち「播但」と呼ばれる際には、中播磨地域が含まれます。中播磨は兵庫県南西部に位置し、瀬戸内海沿岸から内陸部にかけて広がる地域で、姫路市をはじめ、神崎郡市川町、福崎町、神河町が含まれます。
    一方、但馬は兵庫県の北部、日本海に面した地域であり、朝来市の他、豊岡市、養父市、香美町、新温泉町を指します。播磨が瀬戸内海側の地域であるのに対し、但馬は日本海側の特色を持つ地域です。

     

道の駅マイントピア別子で発見した、グルメと歴史の充実スポット

昼食をとりに立ち寄った「道の駅マイントピア別子」。
一部しか周れませんでしたが、地元グルメのいのしし鍋を味わい、初めての銅山観光で歴史と探検気分を満喫でき、「道の駅マイントピア別子」は一日中楽しめる魅力的なスポットだと感じました。
思い出と発見を胸に瀬戸内海を眺めながら愛媛、香川の海沿いを巡り、瀬戸大橋を渡って本州へ――。また新たな旅に出かけたいと思います。

 

※詳細は下記のHPをご確認下さい。
<道の駅マイントピア別子HP>


写真/文:大ちゃん
 



<自己紹介>
◯ハンドルネーム/大ちゃん(大仏ガンタンク)
◯年齢/47歳
◯障害名/胸椎損傷 30年車いす使用
〇移動手段/車いす(手動)と車
◯趣味/横浜F・マリノスサッカー観戦
    ダーツ
    お城、お寺、神社、道の駅、夕陽巡り
◯座右の銘/明るく、楽しく、一日ひと笑い
      弱気は最大の敵
 


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