車いすでおでかけする際、バリアフリーかどうか、利用できるトイレがあるのか、障害者手帳で割引できる?駐車場の有無は?など調べることが多くて大変だと思います。この記事では、東京でおすすめの「バリアフリーおでかけスポット」を紹介します。実際の車いすユーザーの体験記事も載せていますのでぜひ参考にしてみてください。
<目次>
- 【墨田区】東京スカイツリー
- 【中央区】築地魚河岸
- 【渋谷区】明治神宮
- 【小金井市】江戸東京たてもの園
- 【立川市】国営昭和記念公園
- 【豊島区】トキワ壮マンガミュージアム
- 【大田区】羽田空港第3ターミナル
- 【北区】味の素ナショナルトレーニングセンター
1.【墨田区】東京スカイツリー

東京観光の定番、「東京スカイツリー」。高さ634mを誇り、展望台からは東京の街を一望することができます。東京を代表する観光地ということで、エレベーターやスロープ、バリアフリートイレも備わっており、おでかけにばっちり。
スカイツリーの根本には、ショッピングモールやすみだ水族館などを含む「スカイツリータウン」があり一日を通して楽しむことができます。
【バリアフリーおすすめポイント】
・障害者手帳の提示で本人と同伴者1名が割引料金(2026年4月より料金が変動制になります)
・駅直結なので雨に濡れることなく施設へ行ける
【注意点】
・展望回廊はスロープが110m続く。不安のある方は介助者と一緒がおすすめ
・混雑時には、なかなかエレベーターに乗れないことも
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
2.【中央区】築地魚河岸

80年以上東京の食を支えてきた築地市場。中央卸売市場の役割は豊洲に移転しましたが、今でも築地は多くの人が食を求めて訪れる人気の観光地です。市場ということで、人混みやバリアフリートイレの有無などを心配される方もいるのではないでしょうか?そんな車いすユーザーにおすすめなのが「築地魚河岸」です。
「築地魚河岸」は小売店約60店が軒を連ねる生鮮市場で、3階建ての2つの建物「小田原橋棟」と「海幸橋棟」から成り立っています。1階は新鮮な魚や野菜などが買える市場、2Fは事務所、3階はテイクアウトしたものを食べられるテラスや「市場飯」が食べられるフードコート、BBQ会場など、食を楽しめるスペースとなっています。
【バリアフリーおすすめポイント】
・BBQ会場は広く、長椅子を動かせば車いすユーザーでも快適に利用できる
・市場の通路も広いので、ゆとりをもって買い物が可能
【注意点】
・バリアフリートイレは「小田原橋棟1F」の1カ所のみ
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
3.【渋谷区】明治神宮
神社と言えば初詣の参拝者数、日本一を誇る「明治神宮」。四季折々の美しい自然を楽しめ、恋愛成就・縁結びなどのパワースポットとしても人気です。
寺社仏閣というと、段差や玉砂利があり車いすユーザーには利用しにくいイメージがあるかもしれませが、「明治神宮」はスロープや舗装された参道、段差解消の昇降機などバリアフリー対応。バリアフリートイレも整備されており、敷地内に2カ所あります。
【バリアフリーおすすめポイント】
・祈祷や参拝も車いすで可能
・様々な駅から近い
【注意点】
・広いため体力が不安な方は介助者と一緒がおすすめ
・JR「代々木駅」小田急線「参宮橋駅」から行く場合は急こう配の道があるので注意。(※JR「原宿駅」、東京メトロ「明治神宮前駅」からは平坦)
・屋外施設なので天候に左右される
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
【明治神宮公式HP】
4.【小金井市】江戸東京たてもの園

江戸時代から昭和中期までの歴史的な建物を移築・復元し、展示する「江戸東京たてもの園」。都立小金井公園内に位置し、7ヘクタール(東京ドーム約1.5個)の敷地内には30もの建物があります。
おすすめは、園内東側にある「下町中通り」。大正から昭和の商家や居酒屋などが並び、下町の風情を楽しむことができるエリアで、「千と千尋の神隠し」のモデルになったことでも知られています。バリアフリーにも力を入れており、車いす用トイレが10カ所あったり、多くの建物にエレベーターがあったりと快適に楽しめます。
【バリアフリーおすすめポイント】
・障害者手帳の提示で本人と同伴者1名が無料
・建造物の状況に合わせてスロープなどを設置。2Fの見学が可能な建造物については、一部を除きエレベーターがある
【注意点】
・建物内はタイヤを拭いて入る必要がある
・屋外施設なので天候に左右される
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
5.【立川市】国営昭和記念公園

花好きな方におすすめすなのが「国営昭和記念公園」です。約180ヘクタール(東京ドーム約39個)の広大な敷地には、春はチューリップ、秋はコスモスなど四季折々の花が咲き誇ります。芝生広場やサイクリングコース、バーベキューガーデンなどもあり、家族連れにも人気です。
バリアフリートイレは施設内に41カ所、駐車場の車いすスペースは32カ所。ユニバーサルデザインの遊具があったり、園内の勾配を記したマップがあったりと車いすユーザーも安心して園内を楽しむことができます。
【バリアフリーおすすめポイント】
・障害者手帳の提示で本人と同伴者1名が入園無料。駐車場も無料
・園内の移動などのサポートが受けられるガイドヘルプサービスがある(※平日は予約・土日祝は当日受付)
・車いすのまま乗れるパークトレインが園内を走っている(※乗り込み可能は1台のみ)
【注意点】
・屋外の施設なので天候に左右される
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
6.【豊島区】トキワ壮マンガミュージアム

マンガが好きな方は2020年に完成した「トキワ壮マンガミュージアム」はどうでしょう。トキワ荘マンガミュージアムは、昭和の漫画文化を育んだ伝説のアパート「トキワ荘」を実寸大で復元した施設です。手塚治虫や藤子・F・不二雄、赤塚不二夫ら、名だたる漫画家たちが青春を過ごした空間で、当時の暮らしや創作の様子を体験することができます。館内には部屋や共同炊事場があり、昭和の雰囲気に浸れるのもポイント。2階建ての館内はエレベーターやバリアフリートイレも完備しています。
【バリアフリーおすすめポイント】
・ミュージアムの目前にある豊島区立南長崎花咲公園のトイレも利用可
・障害者手帳の提示で本人と同伴者1名が無料
【注意点】
・建物内はタイヤを拭いて入る必要がある
・駐車場は予約が必要(車いす用スペースは2台分)
・1Fのマンガラウンジの通路は狭いため、混雑すると車いすでの移動は大変
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
7.【大田区】羽田空港第3ターミナル

旅行気分を味わいたい方は「羽田空港国際線第3ターミナル」がおすすめです。第3ターミナルに2012年にオープンした「江戸小路」は「江戸」と「和」をテーマにした人気のスポット。江戸時代の街並みの中、食事やショッピングを楽しめます。
その他にも第3ターミナルには、日本橋を再現した「はねだ日本橋」や「24時間制の展望デッキ」、商業施設や展望天然温泉が楽しめる「羽田エアポートガーデン」などが揃っています。通路も広く、バリアフリーの設備も充実。快適な環境で1日楽しめるので、車いすユーザーにおすすめのスポットです。
【バリアフリーおすすめポイント】
・展望デッキは車いすでもしっかり見れる高さ
・駅直結なので雨に濡れることなく施設へ行ける
【注意ポイント】
・「はねだ日本橋」は傾斜があるので通行したい方は介助者がいると安心
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
8.【北区】味の素ナショナルトレーニングセンター

日本を代表するスポーツ選手がトレーニングを行う施設を見学できる「味の素ナョナルトレーニングセンター(NTC)の見学ツアー」。見どころは、光の点滅でトップアスリートの速さを感じられたり、三段飛びの距離を体験できたりなど、トップアスリートのすごさを体験する展示です。タイミングによっては実際の練習も見学することができます。
スロープやエレベーター、バリアフリートイレなどの設備が整っているので、車いすの方でも安心です。
【バリアフリーおすすめポイント】
・障害者手帳の提示で本人と同伴者1名が無料
【注意ポイント】
・駐車場がないので、公共交通機関を使う必要があり
・移動などのサポートがないので、必要な方は介助者と一緒に
【実際の車いすユーザーの訪問記事はこちら▼】
文:高山