『TRAIN TRAIN TRAIN』は、東京2020パラリンピック開会式のパフォーマンスで中心を担った森山開次、和合由依をはじめとする多様な個性がそれぞれの違いを活かし共創する、不思議なSLを舞台とする冒険譚です。障がいの有無を問わず、誰もが楽しめることを目指し、演者・観客双方のバリアフリーに配慮した公演を実施します。

車いすの男女を前列に主要キャストがならんでいます
電車の窓から外を眺める男女

舞台「TRAIN TRAINTRAIN」とはー飛行機からSLへ

舞台「TRAIN TRAIN TRAIN」は、東京2020パラリンピック開会式の演出・チーフ振付を務めた森山開次が、開会式直後に描いた1枚の「蒸気機関車の絵」から始まりました。
森山をはじめとする開会式のパフォーマンスに手応えと充実感を抱いた出演者・スタッフは、終了後も交流を続け、その絆を育んできました。
開会式から4年、新たな仲間を迎え、多様な感性を響きあわせた新たな舞台を上演します。

主演人物が箱の上に立っています
白髪の老人が紙に何かをかいています
主演の男がきらびやかな衣装の3人の女性に囲まれています
車いすに乗っていた女性が地べたに座っています。その上に主演の男がいます

パラレガシーを継承した「多様な感性が響き合う新たな舞台」への挑戦

(ⅰ)単なる情報保障に留まらない、音声ガイドと乗車ガイド
東京2020パラリンピック開会式では、障がいのある人もない人も同じ内容を一緒に聞いて楽しめる新たなガイドを開発・提供しました。本作ではそのコンセプトをさらに発展させ、劇作家・三浦直之が、舞台上のセリフと音声ガイドの両方を手がけます。ガイドの言葉そのものが物語の一部となり、見える人も見えない人も、それぞれの感覚で物語を想像しながら、同じ時間と体験を共有できる、新たな鑑賞スタイルを目指します。また、これまで当日に配布していた紙のパンフレットに代わり、本作では上演前にオンラインで作品情報を提供します。物語の展開にあわせた音や光の演出情報をはじめ、アクセシビリティの視点を活かした創作の工夫や見どころなどを事前に共有することで、どなたでも安心して足を運んでいただけるような環境づくりを目指します。舞台であるSLムジカにちなみ、これらの案内を「乗車ガイド」としてお届けします。19日以降に、公式サイトからアクセスいただけます。

白髪の男がこちらに来ようとしています。主演の男は茫然としています。
管楽器を持った白い帽子と衣装の男を中心に金色の衣装の男が並びます

(ⅱ)手話と音声が並び立つ、多様なことばのかたち
まるで異世界。大きな絵本を開いたような舞台作品。
「聞こえる・聞こえない」に関係なく、
“自然に観て楽しめる”という、これまでにない体験ができます。
新しい舞台の楽しみ方に出会えるので、安心して見に来てください!Yumiko Mary Kawai(ろう俳優)
本作では、ひとつのコトバが「音声」と「手話」の両方で表現されます。手話は、聴者の話す言葉を客席のろう者に届けるための“通訳”としてではなく、コトバを表現する等しい手法のひとつとして舞台上に並び立ちます。ろう者も聴者も、同じ空間で、対等な視点から舞台を楽しむ体験を目指しています。さらに、コトバに寄り添った演出字幕が映像に流れるため、聞こえづらい方にも視覚的に想像しながらお楽しみいただけます。

自分のてのひらを見つめる男性と赤い衣装の女神がいます
主演の男は手を前に出しています。右手前には白い衣装の車いすに乗った女性がいます

(ⅲ)舞台の前提そのものを見直した空間構成と舞台美術
本作には、さまざまな個性や特技、身体的特徴のあるキャストが出演しています。キャスト各々のアクセシビリティに配慮した、舞台の前提そのものを見直した空間を心掛け、美術をつくりました。
例えば、通常の舞台では両脇に黒い幕が吊るされているのですが、本作では車椅子が袖にひっかかる恐れを考慮して、この幕をなくしました。誰かが誰かを支えるのではなく、誰もが同じ線路の上にいるという視点が、本作の空間を形づくっています。
詳細は、ぜひ乗車ガイドにてご確認ください。
興味にある方、是非劇場へ足をお運びください。

アクセシビリティ|舞台『TRAIN TRAIN TRAIN』