板橋の歴史を気軽に学べる「板橋区立郷土資料館」は、バリアフリー対応が進んでおり、車いすの方も安心して見学できる施設です。こういった地元の施設は、近場なのになかなか行く機会が少ないと思います。今まで知らなかった地元の情報に出会うきっかけになったりします。隣接する赤塚溜池公園の景色と共に、ゆったりとした時間を過ごせるスポットの魅力を、バリアフリー情報と併せてご紹介します。

赤塚溜池公園の隣に建つ白亜の宮殿のような建物
板橋区立郷土資料館へのアクセスと駐車場
郷土資料館は、都営三田線「西高島平駅」から徒歩約13分の場所にあります。
車でお越しの方へ(駐車場情報)
資料館の敷地内に、車いす利用者専用の駐車スペースが2台分用意されています。
ただし、利用には事前の電話連絡が必要です。敷地入口は通常閉鎖されているため、利用希望日と到着時間を伝えておくとスムーズに入場できます。
問い合わせ先: 板橋区立郷土資料館(電話:03-5998-0081)
展示内容
1階:常設展示(板橋の歴史をたどる)
1階のメインフロアでは、旧石器時代から現代までの板橋を、テーマごとに分かりやすく紹介しています。
1. 板橋のあけぼの(考古学)
![]() 板橋区の位置と地形 区名の由来の展示 | ![]() 土器や石器の説明書きは車いすで見やすい位置に有 |
区内で発掘された土器や石器が並びます。特に、かつて板橋が武蔵野台地の一部としてどのように発展したか、迫力ある地層の剥ぎ取り標本などで学べます。展示ケースが低めに設定されている場所が多く、車いすからでも出土品のディテールをじっくり観察できます。
2. 宿場町「板橋宿」(中世・近世)
![]() 金箔が貼られた江戸時代前期の甲冑 | ![]() 口径20cmのモルチール砲 |
板橋といえば、中山道第一の宿場町。
宿場町の模型: 当時の賑わいを再現した精巧な模型があり、大名行列が通った時代の雰囲気が伝わります。
高島秋帆と大砲: 幕末、高島平(徳丸ヶ原)で日本初の洋式砲術演習を行った高島秋帆に関する資料も充実。実際に使われた大砲(複製)などは見応え十分です。
![]() 庚申塔などが並べられています | ![]() 板橋の近代の展示 加賀藩下屋敷など |
3. 板橋の暮らしと産業(近代・現代)
![]() モスバーガー発祥の地 成増 モスバーガー50周年記念イベントで駅名が「なりもす」に変身 | ![]() ゲームブームを牽引してきた歴代の任天堂のゲーム達 |
明治から昭和にかけて、板橋が工業地帯として、また住宅地としてどう変わっていったかを写真や実物資料で紹介しています。昔懐かしい生活用品の展示もあり、世代を超えて会話が弾むエリアです。ゲーム機が郷土資料なの?と疑問を持ちましたが、学芸員の細樅さん曰く、最新のゲームで遊ぶ小学生から見れば、前々世代のゲーム機は立派な郷土資料だそうです。
![]() 入口を入った所にパンフレットや資料が並んでいます | ![]() 一階の展示室を入って左側に書籍とビデオ展示スペース |
屋外展示:旧田中家住宅(登録有形文化財)
![]() 古民家(旧田中家住宅) | ![]() 古民家内部の様子 |
資料館の裏手に佇む、江戸時代末期(1860年頃)に建てられた古民家です。
見どころ: 板橋区徳丸にあった農家の家屋を移築したもので、大きな茅葺き屋根が特徴です。
車いすでの見学: 内部に上がることはできませんが、土間越しに囲炉裏や座敷の様子を見ることができます。当時の建築の力強さを間近で感じられる貴重なスポットです。
![]() 農機具が展示されている納屋の内部 | ![]() 古民家の前で記念撮影 ポカポカの天気で気持ちいい |
2階:企画展示・収蔵庫
![]() 2階企画展示室へ昇る階段 車いす利用の方などはエレベーターがあります | ![]() 企画展主役の高島平の地名の由来になった高島秋帆の肖像画 |
![]() 西洋の銃と道具の展示 | ![]() 銃はレプリカですが持つ事も可能です 結構重いので注意が必要 |
2階へはエレベーターでアクセス可能です。
企画展: 年に数回、特定のテーマ(刀剣、古地図、地域の伝統工芸など)に絞った特別展が開催されます。
見える収蔵庫: 普段は見られない貴重な資料の一部が、ガラス越しに見学できるよう工夫されています。
館内のバリアフリー状況
建物内は段差が少なく、通路も広めに確保されているため、車いすでの移動が非常にスムーズです。
エントランス・展示室
![]() エントランス付近は車いすでも余裕があります | ![]() 1階展示室はゆったり目の展示で車いすでも見やすいです |
入口: フラットで自動ドアです。
1階常設展示: 板橋の自然や歴史、文化財などが展示されており、車いすの目線で鑑賞しやすいレイアウトになっています。
2階企画展示: エレベーターで移動可能です。床はフラットで、企画展をゆったりと楽しめます。
トイレ
1階に、車いす対応の**多目的トイレ(バリアフリートイレ)**が設置されています。設備も新しく、安心して利用できます。
![]() 2階へ昇るエレベーターは入口を入って右前方にあります | ![]() エレベーターの隣にバリアフリートイレがあります |
屋外展示「旧田中家住宅」

古民家に沿ってコンクリートで舗装されているため車いすでも移動しやすいです
館内から庭に出て、江戸時代後期に建てられた古民家「旧田中家住宅」を見学できます。
アプローチ: 資料館1階から庭に出るドアには段差を解消するためのスロープが設置されています。
注意点: 一部、手動ドアやスロープの衝撃などがあるため、介助者がいると安心です。古民家内部の座敷に上がることは難しいですが、外観や間取りは車いすから十分に鑑賞できます。
施設基本情報
開館時間午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
入館料無料
住所東京都板橋区赤塚5-35-25
豆知識
板橋区郷土資料館は、実は「赤塚城跡」という歴史的な城址の一角に建てられています。周囲の地形そのものが歴史の証人であり、資料館周辺の起伏も楽しみの一つです(資料館周辺は舗装されており、車いすでの移動に配慮されています)。
おすすめの過ごし方
![]() 幕末の歴史を伝える青銅砲が3門、屋外に展示されています | ![]() 学芸員の細樅さんの解説に耳を傾ける佳山記者 |
資料館の目の前には「赤塚溜池公園」が広がっています。
四季折々の風景を眺めながら、バリアフリー対応の散策路を移動できるので、資料館見学とセットで公園散策も楽しむのがおすすめです。
歴史に触れ、美しい景色に癒やされる「板橋区立郷土資料館」へ、ぜひお出かけください。
最後に
学芸員の細樅さん、お忙しい中、取材にご協力いただきありがとうございました。丁寧な解説、とても楽しかったです。アクセシビリティなどリニューアルされましたら是非とも呼んでいただけると嬉しいです。今後ともよろしくお願いいたします。
弊社がある板橋の郷土資料館に伺うことができ、良かったです。
板橋の歴史や成り立ちなど何も知らなかったことに気づきました。
資料が興味深く、「なりもす」も面白かったです。
また、展示全体が、車椅子のわたしの高さからもとても見やすく、落ち着いて勉強してきました。
細樅さん、お忙しい中、ご丁寧な解説までしていただき、本当にありがとうございました。佳山
写真:小川陽一 文:佳山明(車いす)・小川陽一
























