東京さくらトラム(都電荒川線)は、どの車両が来ても安心して車いすやベビーカーで利用できるよう、全形式で高いバリアフリー性能を備えています。
今回は、最新の車両からレトロな看板車両まで、その魅力を徹底解剖します!


2026年春の超新星!山吹色の「8501号車」(水戸岡デザイン)

2026年春、都電荒川線にひときわ目を引くスーパースターが誕生しました。それが、インダストリアルデザイナー・水戸岡鋭治氏のデザインによって生まれ変わった8500形「8501号車」です。

緑の植え込みの奥の線路を走る、山吹色の車体

街の視線を独り占めするルックス。
昔の都電をオマージュしたという鮮やかな「山吹色(やまぶきいろ)」をまとい、下町のレトロな風景を颯爽と駆け抜ける姿は文句なしのカッコよさ!沿線の誰もが思わずスマホを向けてしまうほど、いま一番の注目を集めている車両です。

ホームに停車する山吹色の都電荒川線8501号車の側面
木目調の床や木製のベンチが並ぶレトロな車内
車いすに乗った利用者が、駅員の介助を受けながら乗車口へ進む様子
水戸岡デザインのレトロな車内で、専用スペースの座席に車いすで着席する男性

木のぬくもりと、トップクラスの安心感。
一歩車内に入れば、木のぬくもり溢れる美しい伝統工芸のような空間が広がります。もともと都電で初めて車いすスペースを設けた「おもてなしの先駆者」である8500形。段差のない低床設計やスムーズな乗降口はそのまま活かされているため、車いすの方も、ベビーカーを押すパパ・ママも、いつでも安心して乗り降りできます。


街並みに優しく溶け込む「オリジナル仕様の8500形」

線路を走行する、アイボリーホワイトに黄緑色ラインの都電荒川線8504号車の前面
側面写真

山吹色の8501号車が華やかなスターなら、こちらは毎日を爽やかに支える絶対的エース!おなじみのアイボリーホワイトに黄緑色のラインをまとった、元祖・8500形です。

明るく見渡しやすい車内。登場当時から窓が非常に大きく作られており、車内に自然光がたっぷり入ります。乗降口や車椅子スペース周辺が常に明るく見渡しやすいという、実用的なバリアフリー効果を持っています。

バリアフリーのパイオニア。車内は通路が広々と確保されており、ホームとの段差も最小限。車いすやベビーカーのお客さまも、周囲に気兼ねなく安心して乗り降りできる優しい設計です。床面の高さやスロープ対応などの基本機能は、リニューアルされた8501号車とも共通しています。


9000形(レトロでお洒落な特別格)

線路を走行するレトロなえんじ色の都電荒川線9001号車の前面
側面写真
線路を走行するレトロな青色の都電荒川線9002号車の前面
側面写真

まるで昭和の銀幕から飛び出してきたかのような、極上のクラシック感を漂わせる車両です。シックなえんじ色の「9001号車」と、爽快な青色の「9002号車」があり、出会えたらラッキーな看板車両としてカメラを構えるファンからも大人気。
見た目は大正・昭和ロマンのレトロ仕様ですが、乗降口はホームと段差がなくフラット。車内には車いすやベビーカーをしっかり固定できる広々スペースが完備されています。


7700形(ベテランが魅せるクラシックモダン)

線路を走行する、みどり色の都電荒川線7701号車の前面
側面写真
線路を走行する、青色の都電荒川線7704号車の前面
側面に高等学校のラッピングが施されている
線路を走行する、えんじ色の都電荒川線7708号車の前面
側面にアニメのラッピングが施されている

長年親しまれてきた昭和のベテラン車両(7000形)の面影を残しつつ、車内設備や足回りを最新鋭に一新した車両です。「みどり」「あお」「えんじ」の3色の渋くツヤのある塗装が大人な格好よさを演出します。
リニューアルによってバリアフリー性能はグッと進化しており、ホームとの段差が抑えられた超低床設計に加え、見やすい液晶画面などユニバーサルデザインが随所に光ります。


8800形(線路際を彩る華やかな主役)

線路を走行する、ローズピンクの都電荒川線8802号車の前面
側面写真
線路を走行する、バイオレットの都電荒川線8806号車の前面
側面に店舗の宣伝がラッピングされている
線路を走行する、オレンジ色の都電荒川線8809号車の前面
側面に住宅メーカーの宣伝がラッピングされている
線路を走行する、イエローの都電荒川線8810号車の前面
側面に時代劇映画の宣伝がラッピングされている

丸みを帯びた優しいフォルムと、沿線のバラをイメージした「ローズピンク」「バイオレット」「オレンジ」「イエロー」の4色のカラフルな車体が特徴です。
車内の通路幅がゆったりと広く確保されており、乗降口もホームとの段差がほとんどないため、小さなお子様連れのファミリーや車いすでの移動が非常にスムーズです。


8900形(未来へ走るスタイリッシュモデル)

線路を走行する、ローズピンクの都電荒川線8906号車の前面
側面に信用金庫の宣伝がラッピングされている
線路を走行する、ブルーの都電荒川線8904号車の前面
側面にプラスチックロッカーの宣伝がラッピングされている
線路を走行する、オレンジの都電荒川線8901号車の前面
側面写真
線路を走行する、イエローの都電荒川線8907号車の前面
側面写真

丸みのある8800形とは対照的に、直線的でスマートなスクエアデザインが魅力の最新鋭モデルです。ホワイトの車体に4色の鮮やかなラインが走るルックスは未来的。
四角く広々とした車内はデッドスペースがなく見通しもバツグン。車内の手すりの配置や形状をさらに見直し、移動のしやすさを追求した「人にやさしい」デザインの究極系です。


大塚駅前のバリアフリー状況

大塚駅前停留場のホームに、緑色の7700形とイエローの8900形車両が並んで停車している様子
「三ノ輪橋方面」の案内板があるホームを写している

1. 階段なしでフラットに乗り換え可能
JR大塚駅の改札を出てすぐ目の前に都電のホームがあります。段差や階段が一切ない完全なフラット動線のため、車いすやベビーカーでもストレスなくスムーズに乗り換えが可能です。

 山手線大塚駅からの乗り換え案内

2. スロープの整備と雨に濡れない安心設計
ホーム入り口には緩やかなスロープを完備。さらに大塚駅前はJR線の高架下にあるためホームの大部分に屋根があり、雨の日でも落ち着いて車いすの操作や乗車準備ができます。

3. 乗降時の段差・隙間を最小限に抑えるホーム
ホーム自体が電車の床面に合わせてかさ上げされているのが特徴です。車両との隙間や段差が最小限に抑えられているため、乗務員の方のサポートも含めて安心・安全に乗り降りできます。


最後に

東京さくらトラム(都電荒川線)は、ハード面のバリアフリーはもちろん、乗務員の方々のサポート体制もとても温かく整っています。段差を気にせず、誰もが下町散歩を楽しめるのが大きな魅力です。お気に入りの車両は都電交通アプリを入手して、東京さくらトラム(都電荒川線)のリアルタイムの走行位置を確認できます。ぜひ、お好みの車両に乗ってお出かけしてくださいね。

 


写真:らくゆくスタッフ 文:神戸剛(脊髄損傷)