2026年8月30日、UniWave(ユニウェーブ)が主催するセミナーにて、奄美大島のバリアフリーマリンアクティビティ施設「ゼログラヴィティ」の栗原亮太氏が登壇しました。今回のテーマは「やってみたいがかなう旅」で施設の取り組みや、障がいをお持ちの方が安心して海を楽しむための秘訣が語られました。

本記事では、セミナーで明かされた「ゼログラヴィティ」の魅力と、障がいのある方やそのご家族が実際にアクティビティを利用する際の具体的なヒントをご紹介します。

海が見えるバリアフリー施設清水(せいすい)ヴィラ

1. ゼログラヴィティとは?奄美大島で目指す「完全バリアフリー」

講演・発言を行う

栗原亮太氏

プレゼンテーションスライド

家族みんなで、海で遊ぼう。

奄美大島の美しい海と豊かな自然のなかに位置する「ゼログラヴィティ」は、車いすユーザーや身体・知的・精神障がいの方、高齢者まで、誰もが安心してマリンアクティビティに挑戦できる日本でも有数の完全バリアフリー施設です。

船の周囲でマリンアクティビティを楽しむ様子

ガイド同行ツアー

青空と青い海の上でスタンドアップパドルボード(SUP)を漕ぐ様子

SUP

透明なカヤックに乗って笑顔でポーズをとる2人の女性

クリアカヤック

サンゴ礁が広がる綺麗な海中を泳ぐダイバーたち

ダイビング

「障がいがあるからとマリンスポーツを諦めてほしくない」という想いからスタートしたゼログラヴィティでは、宿泊施設、船、マリンギアのすべてにおいてバリアフリー設計が施されています。

ベッドが2台並び、木目調の床と広めの車いす用動線が確保された1階の客室内観

1Fツインルーム

自然光が入る明るい室内とローベッドが設置された2階の部屋

2F客室

海の絶景を見渡せる屋根付きのウッドデッキテラスとテーブル席

テラス

大型モニターと大きめの木製テーブル・チェアが設置された共有ラウンジの様子

共有ラウンジ

セミナーに登壇した栗原亮太氏は、「障がいがある方でも、専用設備とプロフェッショナルのサポートがあれば、海の中で『重力から解放される(ゼロ・グラビティ)』最高の体験ができます」と熱く語りました。

『もう、たくさんの家族が来ています。』と題された実績紹介のスライド画面
『日本初。砂浜を、自分の意思で走れる。』と題された専用機材紹介のスライド画面

レンタル小物

シュノーケリング用のフルフェイスマスクやゴーグル、グローブなどのマリンギア
水中で進行を補助する小型の水中スクーター
砂浜や水上を移動できる太いタイヤを備えた水陸両用車いす

マリンアクティビティをより快適に楽しんでいただくため、レンタル小物のご用意もあります。レンタルをご希望の場合はアクティビティをご予約の際にお問い合わせください。

2. 障がい者の方がゼログラヴィティを安心して利用するための5つのヒント

セミナーの中で栗原氏が 強調していたのが、「事前準備とコミュニケーションの重要性」です。ここでは、障がいをお持ちの方がスムーズに施設を利用し、全力でマリンアクティビティを楽しむためのヒントをまとめました。

ヒント①:事前のヒアリング(カルテ作成)をしっかり活用する
ゼログラヴィティでは、予約時に参加者の身体状況や必要なサポートに関する詳細なヒアリングを行っています。
ポイント: 「車いすからの移乗にどのようなサポートが必要か」「体温調節の可否」「体調の変化が出やすいポイント」など、些細なことでも事前に伝えておくことで、スタッフが最適な準備を整えることができます。

車いすの利用者が助手席回転シート装備の送迎車(ZEROGRAVITYロゴ入り)へ移乗する様子

奄美空港までお迎え

車いすのまま乗り降りできるスロープ式リフトを備えた福祉車両のリヤゲート部分

福祉車両のレンタル

ヒント②:バリアフリー専用船「ゼログラヴィティ号」の設備を知っておく
ゼログラヴィティが所有する船は、車いすのまま乗船できるスロープや、車いす対応トイレ、さらには海に入降するためのリフト(エレベーター)を完備しています。
ポイント: 船上での移動や海への出入りに無理な体力を使う必要がありません。事前に船内設備の写真や動画を確認しておくと、当日のイメージが湧きやすくなります。

青い船体にZEROGRAVITY 1の文字が入った大型カタマラン(双胴船)ボート

自社所有の大型ボート「ZEROGRAVITY I号」

ヒント③:体調に合わせた「貸切スタイル」を選択する
ゼログラヴィティのアクティビティは、基本的にマンツーマンまたは貸切に近い形で手厚いサポートが行われます。
ポイント: 他の参加者に気を遣うことなく、ご自身のペースで休憩を取りながら楽しむことが可能です。パニックになりやすい方や体力に不安がある方も安心して参加できます。

船のデッキや海上でガイドが付き添いながらマリンアクティビティをサポートする様子

ガイド同行ツアー

船のデッキや海上でガイドが付き添いながらマリンアクティビティをサポートする様子

シュノーケリング

ヒント④:宿泊・食事も含めた「トータル滞在」として計画する
併設されている宿泊施設も完全バリアフリー仕様(フラットフロア、手すり付きバス・トイレ、車いす対応ベッドなど)となっています。
ポイント: アクティビティ後の着替えや移動の負担が最小限に抑えられます。移動のストレスを減らすためにも、日帰りではなく併設ホテルへの宿泊をセットにしたスケジュールがおすすめです。

手すりやシャワーチェアが配置されたバリアフリー対応の浴室内観

浴室(共有)

ドラム式洗濯乾燥機と作業スペースが備え付けられた共有ランドリールーム

ランドリー(共有)

ヒント⑤:体調に不安がある場合は直前でも遠慮なく相談する
海でのアクティビティは天候や本人の当日のコンディションが最優先されます。
ポイント: 「せっかく来たから」と無理をせず、少しでも体調に変化があればすぐにスタッフへ共有してください。プロのスタッフが安全を第一に考慮し、内容の変更や水際での散策など柔軟に対応してくれます。

3. セミナー参加者からの質疑応答

Q. 車いすから海に入るとき、水に恐怖心がある場合はどうすればいいですか?
栗原氏: 
「無理に海に入る必要は全くありません。まずはプールで水に慣れる練習をしたり、船上から海を眺めたりすることから始められます。足先だけ水につけるなど、ご本人の『やってみたい』というペースに寄り添ってサポートします。」

海上でインストラクターが付き添いながらダイビングの練習や体験を行う様子

体験ダイビング

船中央の開口部からリフトを使って車いすのまま安全に海へ入水する様子

手動リフトで徐々に海の中へ

Q. 介助者(家族など)も一緒にアクティビティを楽しめますか?
栗原氏: 「もちろんです!介助者の方が『サポートに追われて楽しめない』ということがないよう、専門のスタッフがしっかりとお手伝いします。ぜひご家族・ご友人も一緒に奄美の海を満喫してください。」

透き通るエメラルドグリーンと青の美海に浮かぶ大型船

大型クルーザーチャーター

草むらに生息する黒い姿のアマミノクロウサギ

ナイトツアー(2名~)

まとめ:海の開放感は、すべての人に開かれている

2026年8月30日のUniWave主催セミナーで栗原亮太氏が伝えてくれたのは、適切なサポートと設備があれば、海の魅力はどんな人にも平等に届くという強いメッセージでした。
奄美大島の美しい海で重力から解放され、心身ともにリフレッシュできる「ゼログラヴィティ」。不安や気になる点がある方は、まずは一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。

写真は「ゼログラヴィティ」HPより抜粋しています 文:小川陽一 


「ゼログラヴィティ」公式HP
NPO法人ケアリフォームシステムHP
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