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ESSAY //// Views-169

瀬戸の夕焼け

週刊連載エッセー(2月14日)

島々は次々に動いて、こちらにやってくるような気がしました。
早春、中高年向けの瀬戸内海の船旅に行ったときのこと。橋をくぐり、美しい海と島々を見て航行。
やがて日暮れになると、空があざやかな夕焼けに染まり、おだやかな瀬戸の海がそれを映しました。一面の夕焼け色。船のデッキの人はみな、息をのんで見ていました。私は振り返ってみんなの顔を見ました。たくさんの夕焼け色の顔を。
どの人の顔からも、がんばってきた人生の月日を感じました。隣のつえをついた老男性に「きれいな夕焼けですね」と話すと「はい。来てよかったです」と深くうなずきました。夕焼けを浴びているみんなの明日が、幸せに暮らせそうな気がしました。

 


・イラスト/いなだ 牧子

著者・並木 きょう子/東京都在住。フリーライター。人の生き方を独特の視点で描く人物ルポ、軽妙なエッセイ執筆。著書にエッセイ「ごちゃまぜ同居行進曲/主婦の友社刊(テレビドラマ化)」「300字の小さな幸せレシピ/アップオン刊」ほか多数。
ⒸKyoko Namiki,Makiko Inada&upon factory 
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※新しいエッセイは毎週月曜日に掲載します。
※8月23日号 長男が、大人の背丈になったとき
※8月30日号 食卓を片付けながら
※9月  6日号 庭のブドウの樹
※9月13日号 ある年の初秋、結婚披露宴で
※10月4日号 多摩川の鉄橋で
※10月11日号新米の力
※10月18日号 今夜の君は美しい!
※10月25日号湯気マジック
※11月 1日号 日本のお母さんの手
※11月 8日号   紅葉を楽しみに
※11月15日号 花の花道≠ノ
※11月29日号  ボージョレ・ヌーボーの季節
※12月  6日号  年の瀬に向かって
※12月13日号 母の口紅
※12月20日号 おつき合いは、シンプルに
※12月27日号 急なお客さまに……
※ 1月 3日号 新年の抱負
※ 1月10日号 名前で呼んでください
※ 1月17日号 義姉のピアノ
※ 1月24日号 日本の雪
※ 1月31日号 全員が、天ぷらうどん
※ 2月 7日号バレンタインデーの季節です