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ESSAY //// Views-164

新しい日々に向かって

週刊連載エッセー(3月28日)

保育園では、卒園式のあとも子どもたちは通い続けます。最後の日は家庭によってそれぞれ。私の娘も卒園式の数日あとが最後の登園日でした。迎えに行くと、娘は「ちょっと待ってて」と言って、園庭を一周、両手をふって行進しました。幼いなりに卒園の区切りだったのでしょう。娘は今日、たったひとりの卒園式をしているのだなと感じました。私の好きな言葉に阿部次郎さんが『三太郎の日記』の中で書いている「進む者は別れなければならぬ」という文章があります。人は別れを繰り返し、成長していくのですね。新しい出会い、新しい日々に向かって。

ふり返ると、3月は、別れの思い出がぎゅっと詰まった季節。
今年も、その季節が、穏やかに、淡々と過ぎていきます。


 


・イラスト/いなだ 牧子

著者・並木 きょう子/東京都在住。フリーライター。人の生き方を独特の視点で描く人物ルポ、軽妙なエッセイ執筆。著書にエッセイ「ごちゃまぜ同居行進曲/主婦の友社刊(テレビドラマ化)」「300字の小さな幸せレシピ/アップオン刊」ほか多数。
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※新しいエッセイは毎週月曜日に掲載します。
※8月23日号 長男が、大人の背丈になったとき
※8月30日号 食卓を片付けながら
※9月  6日号 庭のブドウの樹
※9月13日号 ある年の初秋、結婚披露宴で
※10月4日号 多摩川の鉄橋で
※10月11日号新米の力
※10月18日号 今夜の君は美しい!
※10月25日号 湯気マジック
※11月 1日号 日本のお母さんの手
※11月 8日号   紅葉を楽しみに
※11月15日号 花の花道≠ノ
※11月29日号   ボージョレ・ヌーボーの季節
※12月  6日号   年の瀬に向かって
※12月13日号 母の口紅
※12月20日号 おつき合いは、シンプルに
※12月27日号 急なお客さまに……
※ 1月 3日号 新年の抱負
※ 1月10日号 名前で呼んでください
※ 1月17日号 義姉のピアノ
※ 1月24日号 日本の雪
※ 1月31日号 全員が、天ぷらうどん
※ 2月 7日号 バレンタインデーの季節です
※ 2月14日号 瀬戸の夕焼け
※2月21日号  あたりまえの毎日が……
※2月28日号  ひな祭りの前夜
※3月 7日号 東日本大震災から、11年です
※3月14日号 山菜から春は香って
※3月21日号 祖母は51歳