2025年12月18日から20日にかけて、東京都立産業貿易センター浜松町館にて「障害者自立支援機器ニーズ・シーズマッチング交流会2025」が開催されました。本交流会は、障がい者や障がい児の自立を支援する画期的な支援機器を開発・普及させるため、ユーザー側が持つ「ニーズ(課題や要望)」と、企業・研究者等が持つ「シーズ(技術や開発力)」とのマッチングを目指しています。特に、支援機器の開発においては当事者や支援現場の声を着想段階から取り入れることが重要であり、実用性に優れた製品化へとつなげるための意見交換・モニター評価の機会が設けられました。会場では多岐にわたる最新支援機器が展示され、生活課題の解決に直結する注目製品も数多く登場。本記事では、現場で注目を集めた革新的な支援機器の中から、生活をより豊かにするおすすめ製品を厳選してご紹介します。


目次

1.テクナード株式会社「導尿バッグカバー」、「グリップマックスシート」
2.テックワン株式会社「メディマット アジャストクッション」
3.株式会社ニッシリ「ユニバーサルテープ」
4.大山畳店「車いすで使えるリフォーム畳」
5.KYU-CERA「くるりんグリップ」、「シリコン吸盤」、「動作誘導型食器 湯呑み、取っ手付き飯碗」
6.株式会社Mu-BORG「成人用多自由度筋電義手 BITハンド」
まとめ


 

1.テクナード株式会社「導尿バッグカバー」、「グリップマックスシート」

 

「導尿バッグカバー」 

<特長>
導尿パッグを包み込んで使用します。
・シリカクリン機能によりニオイとムレを解消します。
・日本製抗菌生地に特許出願中の「シリカクリンach-de(エチュード)」加工を施しています。

導尿バッグカバーの製品情報はこちら
 

導尿バッグカバー。紺色の他に花柄模様のものもあります


「グリップマックスシート」

<特長>
・強力なグリップ力!車いす・椅子・車内等、座る場所に置くだけで!滑らず安全、ムレない、臭わない!
・「 転落、前すべり防止に最適です!」

グリップマックスシートの製品情報はこちら
 

グリップマックスシート。椅子に置いて前ずれ防止になります

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2.テックワン株式会社「メディマット アジャストクッション」


床ずれ(褥瘡(じょくそう))予防および、すでに床ずれ(褥瘡)がある方の回復を目的として、車いす使用者のために開発されたクッションです。
使用者の状態に合わせて、座骨部のU字クッションの入れ替えで高さと硬さを調節することができます。
 

<カバー部の特長>

1.高い防水性と抗菌性
水分の染み込みをシャットアウト、抗菌防臭効果あり
汗などの水蒸気を外部に拡散して蒸れを防ぐ
防水性と透湿性とを兼ね備え、高い抗菌性をもつ「ルストレ EPX」素材を使用。体液や汚物、薬液などをカバー内に侵入するのを防ぐと同時に、床ずれの原因となる汗などの水蒸気を外部に放出することで蒸れを防ぎます。裏面には銀イオンによる抗菌・防臭処理が施されています。

2.底面のメッシュ素材が滑りを防ぐ
後方に開閉しやすいファスナーが付いており、カバー内の調節が簡便です。底面(車いす接地部)にはメッシュ素材が使われており、滑りを防ぎます。

3.清潔を保ちやすい
アルコール消毒液や次亜塩素酸ナトリウム希釈液などでの除菌が可能です。家庭用洗濯機での洗濯にも対応し、清潔を保ってお使いいただけます。

4.素敵にアレンジできるクッションカバー

ブラックレザー、ブラック、北欧柄、星柄
おしゃれに車いすをドレスアップできる、カラーバリエーションを4色よりお選びいただけます。標準色はブラックとなります。
 

<クッション部の特長>

1.2種類のウレタンフォームで体圧分散
高反発ウレタンと低反発ウレタンの2種類を採用。
いずれも優れた体圧分散効果を備えています。
臀部外側と大腿部に体圧を分散させることで良好な血液循環を保ち、坐骨や仙骨などの骨が突出した部分への負荷を軽減します。

2.使用者の状態に合わせた調節が可能
クッション部は4層からなる座面部分とU字部分とでできています。
座骨部分のU字クッションを入れ換えることにより、高さと硬さを調節できます。年齢や性別、体重や骨格の大小、褥瘡の有無など、使用者の状態に合わせてU字部分をセットすることで、適切な体圧分散効果を発揮します。
・オレンジ色が高反発ウレタン(硬め)
・黄色が低反発ウレタン(柔らかめ)
※一般に、すでに床ずれの初期症状がありその症状を悪化させないためにU字を低く調節して使用します。

3.骨突出部への負荷を軽減
良好な血流を保ち、坐骨や仙骨など骨突出部への負荷を軽減。

メディマット アジャストクッションの製品情報はこちら
 

メディマット アジャストクッション。カバーはブラックの他に4色あります
クッションの中身。オレンジ色のウレタンで高さ調整できます

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3.株式会社ニッシリ「ユニバーサルテープ」


普段使用しているスプーンやコップ、文具や歯ブラシ、手すり等に巻き付けるだけでグリップ性の向上や滑り止めなど、持ち手の改善を図る事が出来ます。
巻き付けたまま食洗機の使用も可能で、日常生活レベルであれば、漂白剤・アルコールでの洗浄や消毒も可能です。剥がした後のベタつきや糊残りもございません。


<特長>

優れた防水、撥水性
​撥水性に優れているため、簡単に水気をふき取ることが可能です。濡れてほしくない箇所にテープを巻き付けて防水用途にも使用できます。水中で巻き付けることもできます。

​熱にも乾燥にも強い
ユニバーサルテープの耐熱温度は-50℃~200℃です。そのため調理場や浴室などの温度の高い場所でも使用することが可能です。テープを巻いたまま食洗機で洗うこともできます。
​※浴室でご使用する際の注意点
・水分が付着したまま使用すると、滑る恐れがあるためご注意ください

洗剤で洗うことができる
テープを巻いたまま食器用洗剤で洗うことができます。
また日常生活レベルであればアルコールや漂白剤も使用できます。
※長時間のつけ置きはご遠慮ください。

ハサミやナイフですぐ取り外せる
ハサミやナイフでカットするだけで簡単に取り外すことができます。
粘着剤を使用していないため、取り外した後のべたつきやノリ残りもありません。

多くの素材に使用することができる
テープを伸ばしながら巻き付けて固定する為、多くの素材(金属、プラスチック、木、紙、陶器等)に使用することができます。

引っ張るとよく伸びる
ユニバーサルテープは約2~3倍ほど伸び、伸縮性があります。そのため通常のテープでは固定のしづらい箇所でも容易に固定することが可能です。

ユニバーサルテープの製品情報はこちら
 

ユニバーサルテープで巻いた素材の数々
櫛にユニバーサルテープを巻いたものを手にするらくゆく編集者

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4.大山畳店「車いすで使えるリフォーム畳」


<特長>

簡単:生活したまま、今ある畳と交換できる
(大工は工事しません。今ある畳と「リフォーム畳®」を交換するだけで洋室になり、リフォームは完了です)

早い:採寸約3時間、交換作業約3時間、お客様がお部屋を使えない時間はたったの6時間
(訪問は2回で、1回目でお見積・使用するシート材選び・採寸の約3時間/2回目で交換作業で終了です!

丈夫:長く使えます。車いすOK!
(板材に貼ったビニル系床材のクッションフロアシートは丈夫です。車いすOK!の強度があり、掃除も楽チン)
衝撃緩和に優れた畳にフローリングの機能性をプラスしました。
 

リフォーム畳を使って頂きたいお部屋

介護をされるお部屋 介護保険の対象
・沈み込みが無く、丈夫で車いすが使える
・滑りにくく、転倒予防になる
・衝撃緩和で、転倒時のケガの軽減になる

ペットと暮らすお部屋
・滑りにくく、ペットの足に優しい
・キズが付きにくい
・染み込みが無く、水拭きができて、掃除が楽

高齢者が住みやすい部屋
・ベッドや椅子を使う生活に最適
・滑りにくく、転倒予防になり、衝撃緩和に優れ、転倒時のケガの軽減になる

子供部屋
・水拭きができて、お掃除が楽!
・おもちゃで遊んでも、キズが付きにくい

車いすで使えるリフォーム畳の製品情報はこちら
 

リフォーム畳に乗っているらくゆく編集者
リフォーム畳に車いすで乗っても沈みませんでした

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.KYU-CERA「くるりんグリップ」、「シリコン吸盤」、「動作誘導型食器 湯呑み、取っ手付き飯碗」


「くるりんグリップ」

<特長>
自由自在に巻いてフィット。自分の手に合わせて調節ができます。さまざまな身の回りの物に巻くことで持ちやすくなり、日常生活をサポートします。

くるりんグリップで巻いているスプーン。自分のアレンジで小豆がとれるようになります
くるりんグリップをアレンジして巻き付けてスプーンを使用します


「シリコン吸盤」

<特長>
吸盤をテーブルの上に置いて食器を「ぎゅっ」とテーブルに押しつけると食器がテーブルに固定されるから片手ですくうときに便利です。

白い吸盤がシリコン吸盤。お皿を固定します


「動作誘導型食器 湯呑み、取っ手付き飯碗」

<特長>
少ない傾きで、アゴを引いて飲める介護用カップで、落としにくく、手の負担がすくない構造。誤嚥発生の低減を助けます。

動作誘導型食器 湯呑み、取っ手付き飯碗。顎を引いて飲み物を飲めます

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6.株式会社Mu-BORG「成人用多自由度筋電義手BITハンド」


<特長>

前腕切断・形成不全の方を対象とした成人用の筋電義手です。5指それぞれにモータが搭載され各指を独立して動かすことができます。 AIを用いた個性適応制御によって、義手が使用者の筋活動を学習します。そのため、従来の義手と比べてより細やかな筋活動の違いを認識でき、さらに多様な動作を実現したり、筋活動が弱く適応が難しかった方への適応も期待できます。
筋電識別は、最大8動作まで可能で、その動作はカスタマイズでき、使用者個々人の利用状況に合わせた動作を設定することができます。

成人用多自由度筋電義手BITハンドの製品情報はこちら
 

成人用多自由度筋電義手BITハンド
成人用多自由度筋電義手 BITハンドに動きを記憶させて手を動かそうとしています

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まとめ


今回のニーズ・シーズマッチング交流会を通じて、利用者目線に立った実用的な製品や、今後の発展が期待されるグッズが数多く登場していることを改めて実感することができました。ご紹介した通り、テクノロジーは今や「特別なもの」から「日常を支えるもの」へと着実に進化しており、私たちのQOL(生活の質)の向上にも大きく寄与しています。これらの製品が、読者である当事者の皆さま一人ひとりの「もっと快適に」「もっと自由に」という願いを実現する一助となることを、心より期待しています。
今後も「らくゆく」では福祉分野の最新情報を継続して発信してまいります。


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写真:小川 陽一、高瀬 翔太/文:大道寺 清