※提携サイト「Co-Co Life☆女子部」からの転載記事になります。
<目次>
1 ◆今回のギモン
2 障害年金申請の壁と解決策
3 これで解決!
◆今回のギモン
障害年金を申請したいのですが、いくつも病院に行ったので初診日がわかりません。
障害年金申請の壁と解決策
障害年金を申請しようとする時に最初の壁になるのが「初診日」。特に病歴が長く転院を繰り返している場合は、病院が複数あり、昔のことが思い出せず初診日が分からないというケースが多くあります。
しかし初診日が確定しないと以下の理由で次のステップに進むことができません。
1. 初診日に加入していた年金制度で障害年金の種類が決まる。
2. 初診日までに一定の年金保険料を納めていないと請求する資格がない。
3. 初診日から1年半たった日(障害認定日)で障がいの状態を認定する
ここでいう初診日とは、病名が確定した日ではなく「病気やけがで最初に医療機関の診察を受けた日」をいいます。例えば、気分が落ち込み頭痛がして近くの内科を受診したけれど、回復せず精神科を受診し「うつ病」と診断された場合、初診日は精神科の診察を受けた日ではなく「最初の内科の診察を受けた日」となります。
まずは、かかりつけの病院に医療相談室があれば相談してみましょう。医療ソーシャルワーカーは社会保障制度や社会福祉制度を利用して、病気に伴うさまざまな生活上の問題の解決を支援する専門家です。また、お住まいの市区町村役場の障害福祉課で相談してもよいでしょう。それでも解決できないときは、有料になりますが社会保険労務士に頼んで手続きを代理してもらうこともできます。
しかし、初診日が確定すれば障害年金を必ず受給できるというものではありません。他に例外的な初診日の取扱いもありますので、そこも合わせて相談するとよいでしょう。 障害年金は病気やけがが原因で日常生活に制限があり働けない方のための所得保障です。受給することで経済的に安定し、治療に専念できて心の安定に繋がり、生活にも気持ちにも余裕が生まれます。一度しかない人生、一人で悩まずにまずは周囲の人に相談し、障害年金受給への第一歩を進めましょう。
これで解決!
初診日を調べるには、近くにいる専門家を頼りましょう。
答えてくれたのはこの人!
有賀 智奈美(あるが・ちなみ)
偽性軟骨無形成症。社会保険労務士で、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。2012年から年金事務所にて年金相談を専門。2020年から障害年金に特化した社労士として活動中。