誰も排除しない「まぜこぜの社会」を目指し、アート、音楽、映像、舞台などのエンターテインメントを通じて活動を展開する「一般社団法人Get in touch」主宰の「まぜこぜ一座」が、27日よりU-NEXTなどで配信される映画『まぜこぜ一座殺人事件~まつりのあとのあとのまつり~』と、渋谷区総合センター大和田さくらホールでの舞台『月夜のからくりハウス~楽しい日本でSHOW!?~』の記者会見を開き、その理念と今後の活動について熱く語りました。「まぜこぜ一座」は2017年に旗揚げし、品川プリンスホテルのステージで、義足や車いすの使用者、自閉症の人、視覚・聴覚に特性のあるプロのパフォーマーたちが一体となった歌、踊り、芝居のステージを披露してきました。しかし、その革新的な試みにも関わらず、翌日のテレビ放送は1秒もされなかったという「想定外」の事態に直面しました。この経験から、「芸能界、メディアがアップデートすれば、社会もアップデートする」という強い信念を抱き、毎年「まぜこぜの話題講演」などを続けてきたと言います。
![]() 東ちづる氏 一般社団法人Get in touch代表・まぜこぜ一座座長 | ![]() ゴールドとブラックの衣装で勢揃いする「まぜこぜ一座」のキャスト |
まぜこぜ一座の最終的な目標は「解散すること」であり、それは「まぜこぜの社会」が完全に実現し、一座の活動が不要になった時であると語りました。また、今後は大スポンサーを獲得し、さらに活動を拡大していきたいという夢も語られました。
![]() 三ツ矢雄二氏 今回のまぜこぜ一座ではMCを担当 劇場に足を運んでもらい生で私達を感じてほしい 映画配信もお願いします | ![]() 大前光市氏 義足をはずしてマイク代わりに自己紹介 楽しい日本を作りたいので生の舞台を見てください |
一座の活動は、首相が年頭の会見で掲げた「楽しい日本を目指そう」というフレーズとも共鳴します。まぜこぜ一座の理念は「強い日本」ではなく「楽しい日本」を目指すことであり、その「みんな」の中には、これまで社会で排除されがちだった人々も含まれるべきだと強く訴えています。会見では、公演のMCを務める三ツ矢雄二氏(声優・俳優・演出家・作詞家・脚本家・歌手のマルチクリエーター)、エスムラルダ(ドラァグクイーン・ライター・脚本家・歌手・俳優)、大橋弘枝(ろうの俳優・デフリンピックセレモニー演出)、大前光市(義足のダンサー)、マメ山田(日本一小さい俳優・マジシャン)も登壇しました。
![]() マメ山田氏 俳優・マジシャンと79歳にして多才なパフォーマー | ![]() エスムラルダ氏 今回の映画のシナリオライター LGBTQのドラマがあったら制作の方でも関わっていきたい |
大橋弘枝氏
映画ではろうの俳優として出演します。演出家としても活動し東京2025 デフリンピック開閉会式の演出を担当する。
ろう者の像は狭くお涙頂戴的な題材が多かった。もっとお笑いなどバラエティーなど幅広く活動していきたい。将来的には障がいの名前がなくなって個人の名前で呼んでもらえる世界になれば良いなと思います。
北海道から沖縄まで、40館の劇場で上映し、それぞれの劇場に舞台挨拶に伺うことで、配信の実績を作っていきました。これにより私達の活動が飛躍的に拡がっていくのではないかと思います。Get in touchは、「世界自閉症啓発デー」の日本国内での啓発をきっかけに、2011年に活動をスタート。当時は「自閉症」というのは放送自粛用語のような時代でした。「自閉症・発達障害」という言葉がフラットに使われる社会を目指し活動してきましたが、現在では普通に使われるようになりました。
まぜこぜ一座は、東京2020パラリンピック開閉式や、その公式映像『MAZEKOZEアイランドツアー』、『EXPO2025大阪・関西万博』などでのメンバーの活躍もあり、彼らの認知度も上昇中です。Get in touchの活動が大きくなってきました。が、わくわくを届けるためには地味なことの積み重ねがあります。海外では障がい者が普通に自然に舞台にあがっている。日本ではまだまだタブーがあり私達の活動の場を狭めています。私たちの活動が不要になる世界になることを目指してます。
一般社団法人Get in touch提供のフライヤーです。
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