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車いすでも仕事で自己実現できる?
インタビューから見える障がい者雇用のリアルとは

 みなさんは、障がい者雇用について、どのような印象がありますか?法定雇用率は、2024年の4月から0.2%高まり、障がい者の働く場所はさらに増えることになります。とはいえ、「車いすで働く」ということに、イメージがしにくい方も少なくないかもしれません。

 そこで、障がい者雇用のリアルがわかるサイト「キャリパラ」から、イキイキ働く障がい者の記事をご紹介しましょう。

 

「知らなかった世界を知ることができた」30歳までのチャレンジで出会ったやりがいのある仕事

 まずご紹介するのは、大阪のインフラを支える大阪ガスのイノベーション推進部で、総務の仕事をしている、北 綾乃さん。

 交通事故により右下肢切断となり、高校生の頃から車いすユーザーとなった北さん。大阪ガスに入社する前は、自身が入院していた病院で、受付の仕事をしていました。

 30歳までに他の仕事にも挑戦してみたい、という思いから転職を決意。障がい者向けの就活サイトに登録し、縁あって大阪ガスに入社することになりました。

 車いすで仕事をする上で、気になるのが職場での配慮。バリアフリーというハード面はもちろん、職場の人の対応や仕事内容も気になります。北さんの場合、大阪ガスは面接の段階で職場を案内し、ハードの部分をチェックできました。さらに、仕事についても詳しく確認してもらったことで、「あまり心配はしていませんでした」と言います。一緒に働く人たちも、配慮が行き届いているそうです。

 現在は、書類の作成や整理、事務用品の補充など、総務的な仕事を担当している北さん。慣れないこともあるものの、「これまで知らなかった世界を知ることができた」と実感しているそう。今後も現在の業務をしっかり覚え、スキルアップのために、パソコンソフトの勉強もしたいとモチベーションも高めです。

 「会社全体が『障がいがあってもウェルカム』という雰囲気で、障がいに関わらずチームの一員として迎え入れてくれる姿勢を感じている」と北さんは言います。きっと、それが彼女のモチベーションにつながっているのかもしれません。

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相手に合った仕事を探す採用プロセスが決め手!次のステップにも挑戦したい

 2人目は、脳性まひで車いすユーザーの櫃本(ひつもと)豊さん。北さんと同じく、大阪ガスの人事部とグループ会社の採用育成事業部を兼務し、採用に関わる仕事をしています。

 櫃本さんは、前職では事務仕事を希望していたにも関わらず、工場内を見回る業務を行っていました。結局車いすでの長距離移動は手間がかかり大変だったため、転職を決めました。

 大阪ガスには、障がい者向けの転職エージェントを通して嘱託社員として入社。前職のこともあり、一次面接で「車いすで移動できるだけの職場の広さが必要」「重い荷物が持てない」といった配慮事項を伝えました。二次面接の連絡まで、約1か月かかり、一時はあきらめた櫃本さんでしたが、実は「候補者の特性や経験などから適した部署を探す」ため、それだけの時間がかかったのだとか。候補者を軸に、合う業務を探すという採用プロセスに、櫃本さんは大変驚いたそう。ですが結果的に、それが櫃本さんの入社の決め手になりました。

 入社1年半の現在は、中途採用の方の入社手続きやデータ入力、研修費の支払いなどの仕事を任されています。新卒採用で出会う学生の姿に、「フレッシュさを感じて力をもらえます」と話す櫃本さん。時間に追われるような業務はなく、プライベートとの両立もできていて、充実した毎日を過ごしています。車いすの通勤も、フレックスタイムを利用しているため、通勤ラッシュを避けることが可能。通勤での疲労を軽減できているそうです。

 大阪ガスは、「社員のやりたい気持ちを大事にする面白い会社」と言う、櫃本さん。これからは、学んだことを着実に習得し、正社員登用試験に挑戦したいそう。さらなるステップアップを目指しています。

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インタビュー記事から車いすユーザーにとって「働くこと」の参考に!

 北さんと櫃本さん、2人の働き方は、車いすユーザーにとっての「働く」を考える参考になるはず。「キャリパラ」には2人だけでなく、人工股関節を置換した方や、心臓機能障がい、左半身麻痺と高次脳機能障がいの方など、他3名のインタビュー記事も掲載中。大阪ガスの障がい者雇用の様子から、障がい者のリアルな働く姿を知ることができます。

 「障がい者雇用で自分の可能性にチャレンジしてみたい」「自分らしく働くイメージを持ちたい」という方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

働く社員インタビュー

障がい者雇用のリアルがわかる「キャリパラ」